昨日の欧州序盤ではドル円は102円台の前半であった。私は昼間にドル円を102.11でショートにしてキープしていた。確たる思い入れはない。ただ歴史的な最高値にある米国株のチャートを日足で眺めると、毎日同じところを高値としている。
それはダブルトップ、トリプルトップを超えている。かなりの抵抗とみなしてもよさそうだ。上攻めが失敗するということは、それは急速な利食い売りをともなって、リスクオフの流れになることを意味する。だから後はどの時点でリスクオフのポジショニングをするかどうかであった。その点では日本株のSQ値の決定を通過したというのは、ひとつのきっかけを与える。
それで相場が反転するとは保証の限りではないが、少なくともこれまでに積み上げてきたポジションはいったんきれいになる。フレッシュなポジションの構築には相場の変動をともなう。そこを狙おうというわけだ。しかしドル円は上攻めしている途中でもあるし、完全な逆張りになるのだから初めから激しく攻め立てるわけにもいかない。そこで最初はスモールで攻める。
欧州時間もリスクテークの流れは変わらなかった。ドル円も急伸こそしないものの、もう101円台を見ることもなくなった。このショートは不発かと思われたが、値動きも小さいので、まだ損切りするには至っていない。後はアメリカの経済指標でも見るしかない。
経済指標はことごとく悪いものが並んだ。小売売上高は期待されたほどの売上を捻出できなかったし、PPIの物価指標はFEDの期待を裏切っての大きなマイナス。これでは年内利上げどころか、来年分の利上げも難しくなる。重要な二つの指標の内容が悪かったので、為替相場はすぐにドル安で反応した。
しかしファーストショットはあくまでも、今週になってたまりにたまったドルロングのポジションを投げるだけにとどまった。私も101.50割れから追加売りをしようとしていったが、間に合わず、101.37で追撃売りするのみだった。
すぐにドル売りの第2波が来たが、これはドル金利の上昇期待が吹っ飛んだのを感じさせるドロッとしたドル売りであった。ドル円は100円台まで突っ込み、しかもまだ下ゾーンをやり足らない感じ。日付が変わる頃にはユーロドルの下げが一服して、それがドルの買い戻しを誘発した。私も101円台の戻すと全部のポジションを買い戻したが、存外にそこの浅いものだったという感触である。
今週は日本のお盆休みなので、昼間はマーケットも鈍い動きを強いられるだろう。問題はリスクテークし続けられるのかどうかである。株価が高値圏で張り付いていられるのか。もしも反落するのだったら、どこまで下押しするのか。それにともなってドル円は100円割れも可能なのか。そういったところが見どころとなる。
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