昨日は1日を通じても為替相場はほとんど動かなかった。ドル円は40ポイントくらいしか値幅がない。為替に限らず、株も原油も、どんどんと値動きが鈍くなってきている。
先週のトランプ大統領の議会演説で、ある程度の大きな材料は出尽くしたという見方もある。ドル円は海外市場でもあまり動かず、ドル円もユーロドルもいつ見ても同じ値段という状態のままだった。
マーケットは次の材料待ちなのであるが、大きなイベントは来週に集まっている、アメリカの金利会合やオランダの選挙である。本来であれば不透明要因が控えているということで、市場はリスク回避に傾くはずだ。それがのんきにリスクフルの状態で今に至っている。
米国株もさんざんと歴史的な最高値を更新してきて、まだ上昇余地もありそうにも思えるが、すでに平均ベースでPERは18倍をゆうに超えてきている。平均で、ということは25倍とか30倍もありうるということだ。すなわち買われ過ぎだということがわかっていて、現状の相場を受け入れているというのは実情である。
そのようなリスクを過度に取りすぎている様態を見せつけられていることもあって、市場参加者は型検警戒感を持って毎日の相場に臨んでいる。そこでマーケットが大きく動くことを期待しているのは、明らかにトランプ大統領からの何がしらの失策であろう。「あ~、やはりできなかったか」とか言ったように。
それがどのタイミングで出来するのかはわからない。まずもって注目されるのは4月に発表される為替報告書だろうか。こちらは公約で中国を為替操作国に指定すると強調していた課題である。これだけ口で攻めまくって、何も報告書の内容が変わらないのであれば、政権のやる気を疑われるだろう。なおメキシコ国境の壁とか大型減税というのは財源を必要とするので、向こう6か月は明確な答えは出てこないものだと考えて対処すべきであろう。
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