昨日はアジア時間でドル円は109円ちょうどを挟んでの展開が続いた。北朝鮮からのリスクが和らいだように見えても、なかなかパッと反応しきれないマーケットである。
もうちょっと109.50アッパーくらいまでショートカバーしてもよさそうなものなのに、かえってドル円相場の上値の重さを確認してしまったという感じが強い。
そして本格的にイースター明けとなった海外市場での反応を確かめにいく。米企業決算ではGSやJ&Jなど、これまでトランプラリーを支えてきた大どころの結果が振るわなかった。
つまり高い株価に見合った利益を捻出できなかったのだ。マーケットは全体的にリスクオフ。ドル円もそれまでの日中の安値を下回ってきたりもした。
米国株が始まってみると、高過ぎたPERを是正するかのように金融株や製薬株は値を崩してきた。米国株は総じて利食い売りに押され、ドル円も108円台のミドルへ押し戻された。ここまで来れば今年の最安値も視野に入って来る。
そして夜中には北朝鮮のミサイルを迎撃する報道がなされ、地政学的リスクも意識された。米国株は一段安し、ドル円は108.32まで安値を拡げた。しかし108円割れは達成されず、108円台の前半で目先のサポート感が高まっている。
今日は早朝になってトランプ政権から大統領令が発せられた。バイ・アメリカン政策が対象である。外国人の優秀な人の雇用を締め出す側面もあり、さっそく反発を呼びそうだ。トランプ大統領がまだ明確な実績がないだけに、また撤回とか修正の可能性もあることに市場は危惧を抱いている。
しかしこの中身の市場での消化具合は、今晩のニューヨーク勢を待たないといけないだろう。ダウンサイドリスクの追求は鈍く、かといって大きなリバウンドも見られない。ちょっとフラストレーションがたまりつつある。
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