昨日はフランスの大統領選の結果をうけて、早朝のマーケットから大きくリスクテークに傾いた。為替相場ではドル円が先週末よりも1円以上も跳ね上がって110円台のミドルでスタート。7時からはグローベックスも始まったが、米国株が大幅高し、ドル金利も上昇。
しかしこの早朝のセッションが高値圏を形成することとなってしまった。アジア時間ではひたすら利食い売りと安いところで売りこんでしまった連中の買い戻しとの接戦となるだけであった。ドル円は高いには高かったが、値幅が30ポイントもないくらいに小動きだった。
これは海外市場でも同じであって、確かに欧州株なども大幅高で始まったが、高いままで値幅はとても小さいものでおさまった。そして米国株も同じ。すでにグローベックスセッションで大幅高をやってしまっていたので、実際に現物株が始まってもそれ以上の高値追いはしなかった。
ニューヨーク時間では米国株の値幅は小さいものに限られ、ちょっとリスクを取り過ぎた感が強まったのである。リスクに敏感な原油相場も軟化してきており、ドル円やユーロ円も頭の重い展開となった。ドル円は109円台に逆戻りし、次の展開を待っている状況である。
私もアジア時間には110円台ロングにしたりして参戦したが、あまり値幅は取れないでポジションを持っている時間が苦痛であった。昨日は大幅上昇といっている割には、それが多くのプレーヤーの実感ではなかろうか。
株価もドル円も先週末に比べたら大幅高なのかもしれないが、その日の動きを表わす日足の形は陰線を形成したものが多い。陰線か陽線かは始値と終値の比較で決まる。朝高だったら日足は陰線になって、ロング攻めは苦労するのである。
トランプ大統領が法人税は15%にするために作業チームに指令を発したと、米誌で報じられた。26日には税制改革の骨子が発表されるというが、果たしてこの減税案も盛り込むことが可能かどうか。
しかし日が迫っている分だけ、要人発言などには注意が必要だ。もしも「今回の改革案には法人税は盛り込まれない」などとコメントが出てきたら、マーケットはダウンターンしてしまいそうだ。
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