昨日はアメリカのハイテク株が反発した。まだ先週末からの下げ分を取り戻したわけではないが、いちおうの一服感を得ている。マーケットは安心感を得て、リスクテークが進んだ。
米国株はグローベックの中で全般的に買い優勢となってアジア時間を過ごした。そしてドル円も110円台まで値を戻してきて、欧州市場入り。米国株の反転が見られるので、ドル円をロングで攻めたいところだ。
私も押し目を拾おうと109円台に沈むのを待っていたが、FOMC待ちのためか、様子見姿勢も加わって値動きが鈍い。ドル円は大きく上がらないかわりに、下がりもしない。結果から振り返ると、欧州序盤のクロス円が買い上げられる局面が唯一の入りどころだった。
今夜はFOMCの結果が出る。事前の市場予想では25ベーシスの利上げである。そしてこれは3月利上げの時から、すでに完璧に価格に織り込まれてしまっている。だから実際に利上げが起こっても何の驚きもない。反対に何もアクションを起こさないようだと、まだ懸念事項があるのかと市場のほうが疑心暗鬼になってしまうだろう。
アメリカの金融政策で市場が見込んでいるいるのは、今回の6月利上げだけではない。9月利上げも織り込んでいる。当初は12月利上げの分も織り込みにいくかどうかの勝負であった。
だが12月分は利上げするよりもバランスシートの縮小の手始めになるだろうというのがマーケットのコンセンサスとなってきている。つまり満期が来て償還の済んだ米国債に対して、再投資をしないという宣言をするものだ。
90%以上の確率でFOMCは予想通りに金利を上げるのだが、後は声明文の中身に注目するしかないだろう。どのくらいバランスシートのあり方に触れるのか。
最近になって低調になってきているインフレ率をどの程度まで気にしているのか、などである。傾向としては利上げが実行されると、その瞬間はドル売りになるのが恒例のパターンだ。
これはここ何十年も変わっていない。FOMCに向けてたまったドル買いのポジションが、そのまま利食い売りされるというもの。私も夜中の3時以降は、基本はドルの売り目がちで見ることにする。
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