昨日は前日からのリスクオフの流れが継続して、アジア時間でもドル円はちょっと頭を抑えられた格好となった。積極的に高いところを取っていく動きに乏しく、海外市場へシフトした時点でドル円は112円台割れを喫した。しかし依然としてドル円の値幅は小さい。
ここはやはり盛り上がりだしたユーロに手を出すべきであろう。ユーロドルの高値追いの動きはおさまっておらず、アジア時間でも前日の高値を抜けてくるなど、堅調さを維持している。私も欧州序盤でユーロドルをロングにしてみた。
しかし21時過ぎにECB発表ということで、前日のドラギ総裁の発言内容を市場が誤解しているとした報道が流れた。最初にユーロドルの急落が来たので、何が起こっているのかは最初はわからなかった。自分のユーロの投げ売りストップがダンになってはじめて、調べにいったという次第だ。
最初から予見できるものでもなく、損切りがついたにしても仕方がない。まあ、そのためにストップ注文を入れているようなものだ。損切りは悔しいが、損失が膨らまさないためという当初目的にはかなっている。もしも不満があれば、また同じ方向で相場に入ればいいだけのことだ。
ユーロドルは100ポイントほども急落したのだが、すぐに値を戻してきた。ニューヨーク序盤では何事もなかったかのように振る舞っている。そして住宅予約件数のデータが悪かったので、それでドル売り。ユーロドルは完全に元のレベルに戻ってしまった。
米系の金融機関のストレステストが終了したことは予想通りではあったが、これによって金融機関は自社株買いや増配が可能となった。マーケットでは一気に期待が膨らんだ。市場のリスク許容度が高まって、米国株は大きく上昇。
そしてリスクオンによってニューヨーク時間ではクロス円が伸びた。昨晩のドラギ総裁と同じような感じでカーニー総裁の発言が材料視され、今度はポンドが上昇。ユーロの戻りも歩を合わせるように、ポンドドルは1.29台まで値を戻してきている。
今晩は大きなイベントはない。しかし欧州通貨が荒れはじめそうな雰囲気を醸し出している。いつものことだがドラギ総裁のあんまり深く考えもしないで発しているコメントにマーケットが振りまわされそうだ。いましばらくはユーロもポンドも、欧州通貨はロングすることでついていってみたいものである。
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