先週は米国株の乱高下が激しかった。大きく上げ下げをするのだが、それが一日おきに潮目が変わるというのが特徴的だった。それだけ現在の株価が不安定だということであり、企業収益など目に見える形での証拠には乏しいということなのだろう。
それに合わせる形でドル円の上下動もコロコロと流れが変わった。結果として大まかなコアレンジ内をはみ出すことはなく、値幅も2円もない週となった。目立ったのはクロス円の上昇だろう。
これはドラギ総裁の出口戦略とも取れる発言から発しているのだが、ユーロは強烈に上がった。ユーロクロスが全面高する中で、ユーロ円もどんどん上がり、年初来高値のレベルに張り付いている。そして押し目もない。
ユーロの上昇が他の欧州通貨高をけん引しており、ポンドドルも1.30台まで戻ってきた。 金曜日はドル円、ユーロ円ともに堅調であって、両方ともに週の高値ゾーンで張り付き、そのままほぼ高値圏で週を終えている。
今週は週の後半に重要イベントが集まっているので、水曜日までは相場はあまり動きそうもない。ドル円は上昇圧力が強いように見えるが、やはり1円のレンジ内におさまりそうである。
したがってトレードもその間での狭いレンジ取引に徹するしかなく、年後半に向けての方向性が出てくるとは思えない。また金曜日の失業率にしたところで、いまさらFEDの金融政策を揺るがす事態にはなりえないだろう。既定路線というのは、9月にバランスシートの縮小、そして12月に利上げである。
日本時間 15時30分
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