昨日は朝がたこそドル円は108円台に突っ込んだが、おおむね109円台の前半でのステーブルな動き。債券相場も株式もすべてがジャクソンホールに向けての様子見を理由に、実に動かない状況が継続している。ニューヨーク時間でややドル円、ユーロ円が持ち上がったが、単なるショートカバーや短期筋によるポジション調整の域を出ていない。
さて今夜はジャクソンホールでイエレン議長がしゃべる。これに向けて今週は週初から様子見姿勢が続いたが、果たしてマーケットを動かすほどのことを言うのかどうか。アメリカの金融当局のスタンスを話す機会はこれまでもたくさんあったわけだし、ここ1、2か月でアメリカの経済状況が著しく変わったわけでもない。
強いて言えば北朝鮮の地政学的リスクがやや薄まったことと、トランプ政権で予算審議が本格化する季節を迎えたということぐらいだ。相変わらず雇用関連のデータは良いものが並んでおり、これがFRBのスタンスを変える様子は見えない。
9月のFOMCでのバランスシート縮小の開始はもう変更はないものとされている。問題は12月FOMCでの利上げが従来の想定通りに行われるのか、それとも見送られるかだ。ドルの短期金利の先物価格では80%以上は利上げを織り込んでいる。
今さら12月をスキップすると、利上げのペースが守られないことになる。そうなると米経済は不具合を醸しているのではないかとの間違ったメッセージを送ることにもなりかねないのである。
ともかくも債務上限の引き上げ問題とか、メキシコの壁建設の費用だとか、政治マターがマーケットの関心である限り、金融当局からのうがった判断はできないものと思われる。つまり12月利上げを飛ばすような発言は慎まれるだろうということだ。
つまりドル相場の一段安につながる内容のコメントは出てこないのではないだろうかということである。ドル円は依然として108円台があったら拾ってみる。108.60でストップロスの作戦で臨んでみる。
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