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太田忠
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

自画自賛のトランプ・ディール、
FOMCに向けたドル持ち整理あるか

2018年06月13日(水)15:16公開 (2018年06月13日(水)15:16更新)
持田有紀子

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 昨日の米朝会談は予想されたとおりに、何も決められなかったようである。ただの「がんばりましょう」だけである。どうせ何もできないということは想定されてはいたが、核廃棄までの工程表くらいは出てくるものとも思われていた。かなり遠い将来を約束するものである。

 たとえば「2030年までに…」などである。日限を切らせないのは、何も決めていないのと同じである。最低でもNPTに復帰するとか、IAEAの査察を受けるなどのことくらいも約束されていない。あくまでも自助的な努力目標にとどまっており、周囲からの強制力はない。

 これで「ディール」だと言えるのかどうか。トランプ大統領本人は中身のある合意ができたと相変わらず自画自賛しているが、その内容は乏しい。過去の外交交渉の中でも最低の部類に入るだろう。

 日本としても拉致問題はあげてほしいが、今回の協議には上程されないことはわかっていたはずだ。それでもこんな不満足な合意であっても、強いて得ることのできた果実がないわけでもない。

 これからの交渉が続いている間は、北朝鮮はミサイルを発射できないということだ。もう襟裳岬の沖を通過することはない。もしも発射したら、その瞬間にトランプ大統領の面目はつぶれ、あれだけ外面を気にする人だから今度は速攻で戦争に突入することになるからだ。

 マーケットでもジャスト予想通りといった反応しかしていない。朝の会談開始から夕方の会見まで、ドル円は20ポイントほどしか動いていない。ユーロドルも同じ。ただし気になるのは刀術分の動きだけではなくて、この1週間で期待先行でたまりにたまったリスクテークのポジションである。

 かなりの量が偏って存在しているはずなのに、「セル・ザ・ファクト」にはなっていないということだ。これは米国株などリスク資産でも同様のことがいえる。確かにユーロ円などリスクに敏感な通貨ペアは相当に上がってきているし、米国株も3カ月ぶりの高値圏にまで上がってきた。

 この分の解消が起こらないのである。今週は金利会合が相次ぐなど、他の要因がたくさんあるわけだが、それでも相場の貧弱な動きにはがっかりとせざるをえない。

 今晩はFOMCの結果発表がある。それに向けてマーケットは小動きになっていくだろう。朝からドル円が先週来の高値を超えてきたので、若干の緊張を強いられてはいるが、これもほぼ完全に織り込んでいるはずの米利上げに対するフロントランニングのつもりであろう。実際に利上げが発表された後での米国株などの反応も確かめてから動くようにする。

 またパウエル議長の会見には、あまり関心が集まっていない。現状で金融マーケットでは年4回の利上げが織り込まれており、これを覆すということは「適当なペースを守って」利上げすることを変えることを意味するからだ。利上げ回数を減らす積極的な根拠は、足元では見当たらない。


日本時間 15時00分

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