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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

パウエル発言、内容は同じも良い解釈、
不安感や兆し打ち消してドル全面高だが

2019年01月11日(金)15:29公開 (2019年01月11日(金)15:29更新)
持田有紀子

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 昨日のアジア時間では107円台の後半でプレイしていたドル円だったが、欧州序盤からは108円台に乗せてきた。これは為替相場全体がドル高に向かったためである。ドル金利が短期も長期も上昇傾向が目立ってきて、それに合わせた動きとなっている。

 私はドル円のショートを持って踏ん張っていたのだが、109円台に乗せてきたらやめようと考えていた。そこで109円台乗せとともにポジションカットしたのである。私としては珍しく前日からポジションを持ち越したというのに、それが損切りさせられた。決して気分のいいものではない。

 海外市場ではリスク回避を迫る材料も出てきた。シアーズが倒産して小売りセクターに懸念が広がっている中で、メーシーズも利益予想を引き下げたのだ。アマゾンが売れているならば、実店舗はその分だけ割を食うのは当たり前である。

 プレゼントを両方で購入することはしないのだから。それが足かせとなって米国株は軟調に展開。しかしパウエル議長のスピーチに向けて期待だけが先行し、リスクテークの流れに転じた。ドル円も108円台を割り込んだりしていたのだが、それが再び108円台を回復。

 そしてパウエル議長の発言内容も、利上げ停止もあり得るとしたものだった。これがマーケットに安心感を与えて、米国株は一段高。リスクオンの視点からもドル円は腰が強くなって108.50あたりまでジワジワと上がった。ユーロドルも1.14台に突っ込む局面があるなど、ドルの全面高のままニューヨーククローズを迎えた。

 しかしパウエル議長がドル金利を上げないと言っているのに、なかなか為替レートがドル安に進まないでいる。株価などがそれを好感して上がってしまうのだ。それにともなってリスクオンとなるから仕方のないことなのだが、それでも経済環境に悪化の兆しや不安感があるから利上げ停止なのである。

 それはモロにリスクオフになってもいい材料ではあるのだ。目下のところは金利が上がらないと言うことだけに関心が集まっているが、経済のスローダウンなどの証拠が出てくるようなことがあれば、それが契機になってドル安の流れに変わるのではないかと考えている。

 それは来週から本格化する米企業の四半期決算に当たるのかもしれない。いましばらくはクリティカルダメージを受けない程度にドルベアのスタンスをキープしたいと思う。


日本時間 15時30分

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