先週の金曜日は米中協議で前進が見られそうだということで、マーケットはリスクテークに傾いた。ニューヨーク時間の早々にはトランプ大統領が閣僚級協議の場に姿を現すのではないかとウワサが流れ、グローベックスセッションで米国株は持ち上がった。
しかし米国株は週の高値を超えてきたところで、いったんは利食い売りに押されたのも、相場に重さを加えた。ドル円はアジア時間から110.65あたりを底にして、実に鈍い動きに徹していた。
ドル円はやっと110.90まで上がってきて、これで111円台乗せかと思われたが、先週の高値アタック失敗どころなので、逃げのオファーに押された格好となった。
ニューヨーククローズ間際には、トランプ大統領が米中協議の期限延長について言及し、また来月の米中首脳会談の可能性にも触れたので、マーケットは再びリスクオン。米国株は週の高値圏で引けた。
それでもドル円は小動きのまま推移しており、日中の安値圏で週を終えることになった。私の持っているドル円のスモールショートもポジションに変更はなし。このままいつまで動かない相場展開が続くのだろうか。
今週は米朝会談も予定されているが、これは前回の会談のときと同じくマーケットを揺さぶることにはならないだろう。それよりも週末に控えている米中協議の期限に関する動きが重要である。
期限延長は織り込まれているとは言え、どの程度までの妥協が図られるのか。知財権の保護や進出企業の技術供与などといった困難な問題については、どのような対策が打たれるのか。要人発言にも注意を要する。
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