昨日も米中協議の報道によってマーケットは行ったり来たりした。アジア時間には中国の貿易収支が出て、これは予想外に貿易黒字が減っていた。これによって若干のリスクテークになったが、本番はニューヨーク時間にある。閣僚級の協議が9日から始まるのは、ニューヨークにおいてだからである。
ドル円は110円台に戻してきたが、米中協議の結果もわからない、この状態で積極的にリスクテークに励むことはありえず、ちょっと上値が抑えられている。欧州株がやや下げ足を速めてきたところで、ニューヨーク勢の参入へ。私としては依然としてドル円の売り場探しのスタンスのまま。戻り売りを狙っている。
ニューヨーク序盤では米政府が関税の引き上げを公式に発表した。もう後戻りはないことを確信してリスク回避の流れが強まった。トランプ大統領が言っている「約束を守らない」ということが、内容はよくわからないが、相当に頭にきているのだろう。米国株は再び大きく下げてスタート。
ドル円が下げるのかなと思いきや、トランプ大統領がツイッターで「中国の副首相は問題解決のための対案を準備しているはず」とつぶやいたことから、今度はリスクテークのながれとなった。ちょっとリスク回避のためのポジションもたまっていたものか、米国株は前日比でプラス転するまでに至った。
そしてとうとうドル円は明確に110円ちょうどを割り込むことはなく、ニューヨーククローズを迎えている。ドル円は20ポイントほどしか動かなかったこともあり、私もノーディールだった。
さて今晩から米中の閣僚級協議である。問題が多くの困難を含んでいるので、簡単には結論は出せないはず。どうせまた1日か2日間の延長は避けられないだろう。早々に「合意した」とか「決裂した」とかの答えも出てこないだろう。
ひょっとすると週末まで会見とかインタビューはないのかもしれない。それでも各所から出てくる要人発言には警戒が要る。ちょっとした材料でもマーケットはフラフラとしているのだから。
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