週明けのマーケットは大きなリスク回避が進んで始まった。グローベックスセッションでは早朝の時点で、もうすでに大幅安となっていた。ドル円は108円台の前半で安値張り付き。もう売っていくしかない状況だ。買ってロングにする理由がまったくないからだ。
またショートカバーしようにも、それほどもショートがたまっているとも思えない。そこで私も108.22でショートに振ってみた。損切り幅は20ポイントで、利食いポイントは40ポイントといったところか。
昨日もドル金利の低下が顕著になった。ドルの短期金利は先物価格だけを見ると、来年の6月までに3回分の利下げ幅を織り込んでしまっている。今年の9月と12月に利下げがあったら、来年の3月も利下げするということだ。ちょっと前までは利上げの停止はトランプ大統領の圧力に屈したこともあり、仕方のないことでもあろうと考えられた。
利下げまで織り込むのは、いかにも行き過ぎと思われたものだ。それがG20の金融担当相会合をひかえて一層の世界的な金利安をもたらしている。それだけ議長国の日本には調整力やメッセージの発信力がないとみなされているのか。
ニューヨーク序盤まではドル円は下がらなかった。確かにやや欧州株も米国株も切り返しの姿勢を示していたからだ。ポジションを持ってからは一度も108円ちょうどを割り込むことはなく、持っているにしても持ちくたびれてもきた。そのままストップ注文だけを置いて寝てもいいのだが、私は買い戻しておくことを選んだ。
先日のクラリダ副議長の「予防的な利下げ」発言に続いて、昨日はブラード総裁が「近く利下げも正当化されるのではないか」と公言した。これが利下げ方向にお墨付きを与えたものと評価され、それに伴ってのドル金利低下であった。これは悪い金利低下なので、株価にとっても健全とは言えない。米国株は頭の重い動きを強いられ続けることとなった。
そしてドル円は107円台に突入。夜中に起こったことにせよ、ショートを持っていた自分としては実に残念である。GAFAといった大型株が大きく下げ幅を拡大したのも、リスク回避を大きくさせた。
司法省がアンチトラスト違反の調査を予定していると報じられたからだ。ドル安はユーロやポンドにも波及。ユーロドルは久しぶりに100ポイントほどの値幅を記録する一日となった。
ドル金利の極端な低下にともなうドル安の流れは継続している。しかもマーケット全体はリスク回避になりやすいときている。やはりドル円はどこかで売り込んでショートキープしておかないといけないのだろう。
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