昨日のパウエル議長の議会証言は、言うまでもなく前日の証言内容とほぼ同じものだった。「予防的利下げ」なるものに一層の確信を得ることになったのだが、マーケットの反応はどうだったろうか。
利下げなのだから企業コストは軽減されるということで、米国株は史上最高値を更新してきた。肝心のドル金利はどうだったかというと、こちらは金利上昇で終わることとなった。
とくに長期金利のほうはパウエル議長の発言の前の、期待行き過ぎの調整モードの最たるところまで利回り上昇してきている。金利相場だけを見れば、完全に織り込み済みとなって、これ以上の材料視は危険だというシグナルを発している。
また利下げ幅も25ベーシスポイントを上回らないだろう。ドル金利の反発は為替相場ではドルの価値の上昇をもたらした。東京時間で107円台に沈んでいたドル円も、108円台の中盤まで値を戻してきている。
私もドル金利の反発・上昇を見込んでいたので、昼間の107円台では素直にドルを買うことができた。後は23時から始まるパウエル議長の証言が終わったら、マーケットはどういうふうにしてFOMCを見込むのかを眺めるだけである。ドル円が108.30を越えてきたので、かなりの安全圏にまで上がってきた。
いちおう108.00で損切りのための売りストップを置いて寝たのだが、問題は利食いのレベルである。今回のドル相場の戻しのステージでは、ドル円はなかなか109円台をつけたがっていない。そこで当面の目標は108円台の後半までと控えめに期待している。
今朝は日本株のSQ値の決定であった。SQ値がとても高い値段で決定されたので、それに合わせる形で9時前後にリスクテークの流れが瞬間的に出てきた。それがドル円を108.60まで押し上げたが、その後はすぐに用なしとなったのでドル円は下落に向かった。私も上ねトライ失敗を目撃した形となったので、108.48で売ることとなった。
依然としてドル金利は高めに推移している。落ち着けばドルはやはり押し目買いのスタンスがいいだろう。
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