昨日はドル円やクロス円が切り上がり、円の全面安の形となった。これは米ドル金利が下がっている途上のことであり、また米国株も徐々に値を切り下げていく過程での出来事だったので、ちょっとついて行くことはできなかった。
ニューヨーク序盤で出た住宅関連の経済指標も良くなかったので、とくにドル買いを進めるべき材料はなかったのだ。米国株が下がったのは、前日のワクチン騒ぎで大幅高してしまったので、その反動もあろう。
またWHOの年次総会では米中対立の構図が先鋭化してきたので、それが貿易交渉にも及ぶのではないかという危惧も出てきた。またそのワクチンの効用に関しても、検証するための重要なデータが欠けているとした報道が出てきたりしている。ニューヨーククローズ間際には米国株は一段安を強いられている。
ドル金利が低下したのは、パウエル議長の発言も関与している。これまでの繰り返しになるが、さらなる景気支援策を模索中とし、FRBがバックアップできるのは資金面だけであり、政府からの財政出動を促すことも忘れていない。
マイナス金利についての積極的な姿勢はみられなかったが、それでも金融緩和の状態は簡単には解かれそうもないということで、ドル金利は長期金利を中心に低下した。
しかしこういう環境ではドルを中心とした為替相場を見ていくのは、困難をともなう。しかもドル円の108円台乗せなど、それはついていくべきなのかどうかも判断に迷うところだ。
といっても何もしないわけにも行かないので、方針は決めなければいけない。やはり外部環境に大きな変化なしと見て、ここは前日の高値・安値を参考にしての逆張り、レンジトレードで攻めるしかないか。
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