昨日から全米で経済活動が再開され、それがマーケットのムードを盛り上げた。全般的に市場のリスク許容度が増大し、また原油価格も高値追いの形となったので、米国株は前日の下げ分をすべて取り戻す格好となった。
株価が戻すと言っても米国株の代表であるS&P先物がどうも2970台で足止めを食らっている。この辺りで何度も上値が押さえつけられているのだ。今後の伸びを見ていくためにも、ここがテクニカル的な強力なレジスタンスとなるのかどうかを見極めないといけないところだ。
アメリカと同様にマイナス金利を否定してきていたイギリスだったが、ベイリー新総裁は「マイナス金利は興味深いものであり、研究の対象である」といった発言をしたことで、一気にマイナス金利導入への現実味が増してきた。
それで流通利回りベースで英3年債がマイナス利回りに突入。通貨としてのポンドもやや戻り歩調にあったのだが、これを景気にポンド売りの圧力が強まったようだ。
アメリカの金利会合の議事録も公開されたが、内容は想定の範囲内。コロナ危機には楽観しておらず、現在の緩和姿勢を継続。そして追加緩和の可能性も指摘。しかしマイナス金利への言及は含まれていない。
ドル円はアジア時間で下げてきた後をついで、そのまま軟調な展開が続いた。ユーロドルも同じくドル安の動きとなって、途中で1.10台乗せをアタックしている。
今晩はいろいろな経済指標が出てくる。中でも景況感の指数が要注目だろう。しかしすでにかなり悪い調査結果が織り込まれており、これが予想よりも良かったときの市場の反応のほうが気になる。またパウエル議長のスピーチも予定されているが、米国株が高いので発言から何かを見いだそうとする意欲が欠けており、注目度が薄い。
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