昨日は市場にとって悪い材料ばかりが並んだ。週末にアメリカの暴動が拡大したこと、そして州の軍が派遣されそうであること、それにともなって25の地域で夜間外出禁止となったことなど。また夕方には中国の外務省がアメリカへの報復措置として、豚肉と大豆の輸入を停止しそうだと伝わった。
そのたびごとにマーケットでリスク回避は進んだが、ここ最近のラリー続きで株価の押し目は固くなっている。押し目は浅いもので終わり、そのうえに下がらないということでショートカバーも強まった。
リスク動向で動いているのは株価だけであって、金利と為替はほとんど影響が出なかった。ドル円はリスク回避の局面では下げるには下げてきたが、やはり押しは浅く、時間をかけてだが値を戻してきてしまう。
ユーロドルもスピード感こそないものの、それでも先週からのユーロ買いの流れを引き継いで腰の強いままであった。ユーロドルは1.11台割れでは拾ってみようと思っていたのだが、それすらもないほどに下げは限定的だった。
マーケットにダメージを与えるような悪材料が出てきても、なかなか素直に反応しなくなっている。経済活動の再開がテーマになってここまでリスクテークしてきたのに、それにアダをなす材料には無反応なのである。
昨日もギリヤド社の発表したように、開発した薬による病状改善は限定的だという材料にも、まともに反応していない。つまり都合のいいところしか見たくないという相場展開となっているのである。
今晩は重要な経済指標はなし。為替相場も狭いレンジ内でのトレードを強いられることになりそうだ。
日本時間 15時30分
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