昨日もリスクテークの流れは続いて、米国株は史上最高値まであとちょっとのところで高値追いの形となった。しかし史上最高値が強力なレジスタンスとなって、オファーもたくさん出てくる。一撃では上抜けしないのだ。それが結果的に米国株の値動きを小さいものにしている。
見かけ上は株価が動かないなかで、ドル金利がやや低下した。それが為替相場でのドル安傾向に弾みをつけた。ドル円は前日に引き続き、スピードこそ遅いものの、しっかりと水準を切り下げ。ユーロドルやポンドドルは今年の最高値を更新してきた。
ドル金利の低下は再度のコモディティ価格の上昇をもたらしているが、これは今晩のFOMC議事録を警戒してのことだろう。内容としては低金利政策を続行することが繰り返されており、それが必要以上に強調されてしまうことを恐れているのである。
その議事録が出るまで、もしくは出た後にドル金利が刺激されて動き出すかもしれない。いうまでもなく利上げ方向の話しは想定されていないので、興味があるのは利下げ方向のみ。どの程度までFRBメンバーが現状のコロナ感染によるスローダウンを深刻に考えているのかを確認するのである。
しかしFOMC直後の声明文を越えるようなフレッシュな材料を期待するのは難しいだろう。もしも新規なこと、公表して伝えるべきことがあったとしたら、声明文の中でスタンスを明確に示すはずだからだ。そういうわけでドル金利が反転・上昇する可能性も排除できない。
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