週明けのマーケットはリスクテークで始まった。アジア時間ですでにグローベックスにおいて米国株は一段高していた。日本も総裁選挙の動向が見えてきたということで、目先の不透明感がやや払拭された。それで日本株も大きく上昇することとなった。
そうした動きに逆行したかに見えたのは、ドル円の動きである。ドル円のほうはアベノミクスの終焉を意識したままで、安値攻めが続いた。105円台の前半には大量のビッドがあると言われているのに、それでも下値攻めをしたのである。
最終的には跳ね返されることとなったが、為替相場の方は一歩先を見ているのかもしれない。またユーロドルとユーロ円は今年の最高値を更新してきており、円売り圧力も強まった一日でもあった。
今日から9月相場だ。最高値を更新し続けている米国株の動向も重要だが、長期債の値崩れのほうも可能性が高まった。米国債のほうはパウエル議長がインフレ率の一時的な上昇は目をつぶるとしたことで、長期金利に上昇の余地が大いにできたからだ。
円債のほうはアベノミクス終了というセンチメントの悪化が、財政規律のほうに目を向けさせることにもなりそうだからだ。日銀総裁の更迭といった話しも出てくれば、円債相場の急落もありうるものと考える。またそれはストレートな円買い要因につながる。
またアメリカの大統領選挙もいよいよ間近に迫ってくる。バイデン候補が有利だとリスクオフとなり、トランプ大統領が有利になるとリスクオンだとされている。どちらが勝利するのかは予断を許さないが、現職大統領の対抗馬が老齢のバイデン氏だということが自体の不透明感を増幅させている。
BLM運動も盛り上がってきており、国内の保守層がどのような投票行動に出るのかが鍵を握ることになりそうだ。候補者によるテレビ討論も今月末から始まるが、コロナ禍のなかでリモートでやるのか、対面でやるのか。いずれにしても大群衆を前にしたキャンペーンははばかられる情勢である。
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