昨日はアジア時間においても、大きなリスクテークの展開となった。日本株が急上昇し、30年4ヶ月ぶりの高値圏へ。これは2000ドルまで増額した現金給付の法案が、米下院を通過したからだ。トランプ大統領の主張した通りの結果になったことで、市場は安心感を強めたようだ。
そもそも前日に予算関連法案が通っていたので、政府のシャットダウンなどの懸念は薄らいでいた。それでも財政支出のひとつが形になったということで好感されたのだが、リスクに敏感とされるクロス円も実に堅調。ユーロ円は長らく待たされた感じの127円台乗せに成功した。
日経平均株価が急伸して27000円台の中盤まで上がってきたのは、1990年の8月以来の水準だそうだ。しかしよく考えてみると、その7ヶ月前、すなわち1989年の12月の最終日に、日本株は史上最高値をつけたことがわかる。つまり4ヶ月で12000円も落ちたことになるのだ。それだけ39000円台というのは、無理な値段であったことがうかがわれる。
当時の外部環境は今とよく似ている。原油安、円高、金利安である。レベルこそ今とは違うが、当時はこれをトリプルメリットといってもてはやされたものだ。株買いの根拠にもなっていた。今となっては原油安や円高はリスクオフ要因とされ、まるっきり反対の相関性を示している。
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