ただ、可能性としては、来週あたりに何か突飛な動きが起きたっておかしくないと思っています」
■ユーロ/ドルは1.37~1.39まで下落の可能性も!
「たとえば、ユーロ/ドルが1.4を割れて1.37~1.39ぐらいになるとか…。
ユーロ/ドルは1ヵ月で1400ポイント落ちたんだから、今月残り2週間であと1000ポイント落ちてもおかしくない。
もし、そうなった時は原油価格は100ドルを割れてるでしょうし、今、160円ぐらいにあるユーロ/円は150円台前半ぐらいまで落ちるでしょう」
あくまで「一つの可能性として」ということではあるが、かなり強烈な松田さんの予想である。
ここで話をドル/円に戻そう。
■ユーロ/ドルでのドル高よりも、クロス円での円高の影響が強くなる
ユーロ/ドルではドル高、クロス円では円高が進み、両者の綱引きとなるドル/円は結局あまり動いていないという松田さんの話だったが、これが今後はどうなるとみているのだろうか?
「ユーロ/ドルでのドル高の影響よりも、クロス円での円高の影響がいずれ強くなってきて、その結果、ドル/円は下がっていくと考えています。
そもそもここに来て、ドルが強くなっているように見えますが、米国株式市場の動き、米国の事実上のリセッション、米国のスタグフレーション状態など、米国のファンダメンタルズを考えていった時に、ドルを買っていく理由がないんです。
ただ、ドル/円がここからストレートにすぐ下がっていくのか、それとももうしばらく保ち合いが続いたあとに下がるのか、場合によってはこれから112円程度まで少し上昇した後に下がるのか、そこはわかりませんが…」
松田さんの話をドル・円・ユーロの通貨ペアでまとめてみよう。
ユーロ/ドル → 下がる(ドル高)
ユーロ/円 → 下がる(円高)
ドル/円 → 下がる(円高)
ということになる。とにかく、なんでもかんでも下がりそう(?)という話なのだ。


そして、ドル/円はいずれ3月の安値95円を割れ、大幅な円高ドル安になっていくという松田さんの基本的な見解に変化はないのだった。
(ザイFX!編集部・井口稔)
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