中国の不動産問題は一服したように見えたが、23日のドル建て債の利払いが行われなかったことで、やや市場心理に不安が増大した。30日間の猶予期間があるとは言いながらも、予定通りに市は割れないことは資本市場の根幹を揺さぶることだ。債券というのはとくにスケジュールが大事なのだから、
それを軽視した格好ではフィックスド・インカムにならなくなる。リスクフルの株券と何ら変わらないネイチャーを投資家に求めていることになる。それだとするとリスクプレミアムの分だけ債券価格の下落を通じて何らかのダメージが表出してこないと行けないのが、マーケットの原則である。
金曜日のニューヨーク市場では序盤こそリスク回避で振らされたが、結果として米国株は値を戻してきた。しかしドル金利は短期も長期も上昇傾向をたどっている。それに応じる形でドル相場も上昇した。前日と打って変わって、ユーロドルも下落した。一時的に1.16台に突っ込んだりもしている。前日にユーロショートで失敗しているので、なかなかユーロ売りには動けなかった。
こうした金利上昇に市場が耐えられるかどうか。それが今週のマーケットの見所となる。.ドル円もユーロドルもドル買いで攻めるのが正当な方法だろう。とくにドルの10年ものの利回りが1.5%台に乗せてくるようなことがあると、それだけで市場にはショックとなるのではなかろうか。
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