(前回「ドルはどこまで下がるのか? (9)」からのつづき)
さて、それではいよいよ、ユーロ/ドルを中心とした為替相場そのものへ話を移したい。
『ダイヤモンド・ザイ・オンライン』の連載コラム(「米国の住宅ローン問題は最悪期を脱した」)で広瀬さんが示したユーロ/ドルのシナリオは以下のようなものだった。
(1)欧州は米国よりも中央銀行の動きが緩慢。米国はすでに大きく利下げしたのに、欧州はまだ利下げしていない。これから欧州は景況感が悪化し、利下げに転じる。
(2)ユーロ安ドル高の動きが(1)によって起こると、原油高が一転して原油安方向に動き出し、それがさらにユーロ安ドル高の動きを加速させる。
では、(1)について、欧州と米国の状況をそれぞれもっと詳しく広瀬さんに聞いていこう。まず、欧州について、広瀬さんは最近パリに滞在していた友人のエピソードから話を始めた。
■花の都・パリで買い物する気が起きないほどユーロは高い
「私の旧知の友人にYさんという女性がいます。彼女は家族がパリにアパートを借りている関係で機会あるごとにパリに滞在するのですが、先日、米国へ帰国した彼女と電話で話したときに仰天してしまいました」
「私の旧知の友人にYさんという女性がいます。彼女は家族がパリにアパートを借りている関係で機会あるごとにパリに滞在するのですが、先日、米国へ帰国した彼女と電話で話したときに仰天してしまいました」
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