ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

田向宏行
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

為替市場はゼロサムか?
アメリカの住宅の数字は気にしておこう。

2010年05月24日(月)19:24公開 (2010年05月24日(月)19:24更新)
持田有紀子

【ヒロセ通商】ザイFX!限定 最大11000円キャッシュバック実施中!

 先日、あるセミナーで講師を勤めたときに、「為替市場はゼロサムですか?」という質問を受けた。その時は明確な回答をしなかったのだが、これは実に良い質問なので、少しこの話しをしてみたい。

 この質問を聞きたくなる理由として考えられるのは、相場としての為替市場と、参加者の動向を一緒に考えていることに原因があるのではないかと思う。答えは明白なのだが、為替市場は完全にゼロサムである。どこからもお金は生まれて出てこない。取引の整合性をゲームとしてとらえれば容易に理解できるのだが、少なくとも全員が勝つというような状況は起こりえない。これは為替市場だけでなく、すべてのマーケットと名のつくものに対して言えることだ。

 ではなぜいつもゼロサムについて議論になるかというと、それはマーケットに参加するプレーヤーの性質に依然するからである。というのは、参加者の中にはマーケットに対するアクティブとパッシブな主体がいて、アクティブというのは主に投機筋と呼ばれるもので、反対売買も視野に入れて相場に入る。

 一方でパッシブは自分がどこで取引するかということだけが問題となり、取引をしてしまった後はエンドユーサーのリスクに転嫁される。つまり自分のリスクにはまったくならないもののことを言う。前者をスペックといい、後者をリアルマネーなどとも言うが、短期的に場を荒らすのはスペックによるものが多く、中期的なトレンドを形成するのはリアルマネーによるものであることが多いとされている。リアルマネーであっても最終的なリスクはエンドユーザーが抱えていることになる。

 そしてどちらの投資資金にも色がついているわけではなく、為替市場に対しては同じインパクトを与えるはずだ。ただリアルマネーのほうがその後の動きが気にならない分だけ、ゼロサムゲームからは排除されているように見えるだけなのである。

 そういうわけでリアルマネーが出てきたところで、相場のゼロサム性は変わらない。それでも意識されるのはパッシブゆえの、あとはマーケットでは何もしなくてよい、片サイドの為替取引となってしまうからだろう。実際に為替相場の動向にも影響を与えるし、スペック勢もリアルマネーの挙動を無視して投機など出来るものではない。
 最近のユーロの動きもまさに同じで、投機筋の売りもあって下がるが、反発して戻る時の勢いもたいへんなものである。それでも下落のトレンドができあがるのであれば、それだけ長期にわたるリアルマネーの地殻変動が起きている、あるいは起きるとマーケット参加者が思っているということである。

 それに対しては有効な処方箋が打たれない限り、ダウントレンドは続くだろう。しかし長く続くトレンドであればあるほど、谷深ければ山高しで、反発する局面で飛ばされないように気をつけていなければならない。

 さて今晩の話しに移るが、イベントとしては23時に発表になるアメリカの中古住宅販売くらいである。アメリカの住宅市場の回復は進んできたようだが、ローンの延滞率も増えているなど、頭打ちの兆しもみえてきている。ともかく相場はいま悪い材料に反応しやすい状態だ。

 米中戦略対話がはじまったが、中国側はユーロ安によって人民元切り上げのトーンダウンを求めているらしいので、あまりこの材料で円高にはならないかもしれない。ドル円は時間足でみると90円後半から88円後半のレンジには入って動きがない。金曜日のニューヨーク市場の終盤の戻りが続くかどうか、確かめてからアクションテークしたい。


日本時間 18時30分

取引コストで比べる スワップポイントで比べる
キャンペーンで比べる 人気ランキングで比べる
最低取引単位で比べる FX会社比較トップページへ
◆ザイFX!読者が選んだFX会社はココ!(総合ランキング)
【総合1位】 GMOクリック証券「FXネオ」
GMOクリック証券「FXネオ」の主なスペック
米ドル/円 スプレッド ユーロ/米ドル スプレッド 最低取引単位 通貨ペア数
0.2銭原則固定 0.3pips原則固定 1000通貨 20ペア
【GMOクリック証券「FXネオ」のおすすめポイント】
機能性の高い取引ツールが、多くのトレーダーから支持されています。特に、スマホアプリの操作性が非常に優れており、スプレッドやスワップポイントなどのスペック面も申し分ないため、あらゆるスタイルのトレーダーにおすすめの口座です。取引環境の良さをFX口座選びで優先するなら、選択肢から外せないFX口座と言えます。
【GMOクリック証券「FXネオ」の関連記事】
■GMOクリック証券「FXネオ」のメリット・デメリットを解説! スプレッド、スワップポイントなどの他社との比較、キャンペーン情報や口座開設までの時間、必要書類も紹介!
▼GMOクリック証券「FXネオ」▼
GMOクリック証券「FXネオ」の公式サイトはこちら
【総合2位】 外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
米ドル/円 スプレッド ユーロ/米ドル スプレッド 最低取引単位 通貨ペア数
0.2銭原則固定
(9-27時・例外あり)
0.3pips原則固定
(9-27時・例外あり)
1000通貨 30ペア
【外為どっとコム「外貨ネクストネオ」のおすすめポイント】
業界最狭水準のスプレッドと豊富な情報で、多くのトレーダーに人気のFX口座です。FX取引が初めての初心者から、スキル向上を目指す中・上級者向けまで、各自のレベルにあわせて受講できる学習コンテンツも魅力です。比較チャートや相場の先行きを予測してくれる機能など、取引をサポートしてくれるツールも充実しています。
【外為どっとコム「外貨ネクストネオ」の関連記事】
■外為どっとコム「外貨ネクストネオ」のメリット・デメリットを解説! スプレッド、スワップポイントなどの他社との比較、キャンペーン情報や口座開設までの時間、必要書類も紹介!
▼外為どっとコム「外貨ネクストネオ」▼
外為どっとコム「外貨ネクストネオ」の公式サイトはこちら
【総合3位】 楽天証券「楽天FX」
楽天証券「楽天FX」の主なスペック
米ドル/円 スプレッド ユーロ/米ドル スプレッド 最低取引単位 通貨ペア数
0.2銭原則固定 0.4pips原則固定 1000通貨 28ペア
【楽天証券「楽天FX」のおすすめポイント】
業界上位水準のスプレッドと、株取引で培ったノウハウが活かされた、取引環境の良さが魅力のFX口座です。取引量に応じて楽天ポイントが貯まるので、楽天グループのサービスをよく利用する人にもおすすめ。また、楽天証券には大手ネット証券で唯一の、MT4を使うFX口座「楽天MT4」もあります。
【楽天証券「楽天FX」の関連記事】
■楽天証券「楽天FX」の特徴やスプレッド、スワップポイント、取り扱い通貨ペア数などを紹介!
▼楽天証券「楽天FX」▼
楽天証券「楽天FX」の公式サイトはこちら
※スプレッドはすべて例外あり。この表は2024年4月1日時点のデータをもとに作成しているため、最新の情報とは異なっている場合があります。最新の情報は各社の公式サイトなどで確認してください

総合ランキング4位~10位、「取引コスト(スプレッド)」「スワップポイント」「初心者におすすめ」などの主要な項目ごとのランキングは、以下の記事をご覧ください。
【※関連記事はこちら!】
FXトレーダーのリアルな声を反映! ザイFX!読者が選んだ「おすすめFX会社」人気ランキング!

セントラル短資FX「FXダイレクトプラス」
人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
トレーディングビュー記事 ザイ投資戦略メルマガ 経済指標速報記事
トレーディングビュー記事 ザイ投資戦略メルマガ 経済指標速報記事
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る