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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

米雇用統計の結果がどうであっても、
米ドル安の余地はまだ残っている!

2009年08月07日(金)18:31公開 (2009年08月07日(金)18:31更新)
陳満咲杜

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 言うまでもないが、米ドル安がさらに進むという見方は、ファンダメンタルズの改善によってリスク選好が強まり、リスク回避先としての米ドルの魅力が一層落ちるといった「正統派」の発想に基づいている。

 一方、米ドルの反転を見込む論客は逆の見方を示している。すなわち、米国の雇用統計の改善で米国の景気回復が早まり、それが米国の早期利上げ期待につながるため、米ドルが買われるといった理屈だ。

 実際、債券先物市場のデータがそれを物語っている。FRB(米連邦準備制度理事会)が2009年1月に利上げする確率は最新のデータで57%にも達しているのだ。ちなみに先週は54%だったから、市場関係者の利上げ予想は少し増加している。

■「相場のことは相場に聞く」姿勢を常に持つべきだ!

 それでは、今後の相場見通しをどのように考えればよいか?

 まず、トレーダーならば、エコノミストやアナリストによるファンダメンタルズ的な予測に頭を突っ込まないことが大事であろう。素直に「相場のことは相場に聞く」という姿勢が失われる可能性が大きいためだ。

 次に、ファンダメンタルズが相場を動かすのではなく、相場の方向に沿ってファンダメンタルズが解釈されると心得るべきであろう。

 言い換えれば、米ドル安トレンドの継続が相場の内部構造によって決定されたのだから、米国の雇用統計がいかなる数字であっても米ドル安は進行する。逆に、相場の内部構造が米ドル安トレンドの継続を否定すれば、雇用統計の結果と関係なく、米ドルは反転してくる。

 従って、今こそ相場の内部構造を再点検する必要があろう。

■米ドル安の余地はまだある!

 相場の内部構造を分析するもっとも基礎的な手法は、パターン分析である。
ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM

 ユーロ/米ドルと英ポンド/米ドルの日足チャートにラインを引くと、解釈の言葉がいらないほど明白なメッセージが発信されている。すなわち、米ドル安の余地がまだ残っているということである。
英ポンド/米ドル 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM

 そして、賢い読者はすぐに気づくであろう、7月24日のコラムで筆者が定めたユーロ、英ポンドのターゲットの根拠がどこから導き出されたのかということを!「米ドル安トレンドが再開したかどうか米ドル/スイスフランを見ればわかる!」参照)

前回指摘したように相場見通しについて、市場参加者の見方が共通となればなるほど、相場は一方通行になりにくい。トレンドの途中での「振り落とし」はよくあることで、6日(木)の相場における波乱も例外ではなく、その「振り落とし」に当たると思う「株式相場が正しいのか? 為替・原油相場が正しいのか?」

■短期では米ドル安、中期ならば米ドルの反転を予想!

 米ドル/円については、米ドル安が進行すれば、クロス円の堅調と相まって、結局は引き続き底堅い展開となるだろう。

 注意すべきことは、最近のくりっく365のデータで、個人投資家が円を「買い超」としていることが示されたことだ。

 つまり、円をロング(買い持ち)に傾けているということで、円安がもう一段進む可能性は大きいと見ている。

 最後に筆者は、短期スパンでは米ドル安が進むものの、中期スパンでは、むしろ米ドルが反転すると考えている。2009年の年初から、ユーロの暴落を予想し続けていた大半のアナリストがそろってユーロ高に転換してきたので、米ドル安の余地は逆に限られていると思われるのだ。
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