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西原宏一_メルマガ取材記事
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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

米雇用統計の結果がどうであっても、
米ドル安の余地はまだ残っている!

2009年08月07日(金)18:31公開 (2009年08月07日(金)18:31更新)
陳満咲杜

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■米ドル安トレンドの再開が確認された!

 8月第1週(3~7日)の為替市場は、やや波乱の展開となっている。

 週明け3日(月)に、米ドル/スイスフランが1.0600フランを割り込んだ。これにより、たびたび指摘してきたように、対円を除いた米ドル安トレンドの再開が確認されることとなった「米ドル安トレンドが再開したかどうか米ドル/スイスフランを見ればわかる!」参照)

 ユーロ、英ポンド、豪ドル、スイスフラン、加ドルといった主要通貨は、対米ドルの直近高値を更新してきている。さらに、ユーロ以外の主要通貨については、年初来高値を更新しているのだ
米ドルvs世界の通貨(クリックで拡大)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート: 米ドルvs世界の通貨 日足

 また、7月24日のコラムでは、米ドル/スイスフランの1.0600フラン割れがあれば、ユーロ/米ドルは1.4700ドル、英ポンド/米ドルは1.7150ドル(場合によっては1.7500ドル)、豪ドル/米ドルは0.8500ドルというターゲットが射程圏に入ってくるだろう」と述べた「米ドル安トレンドが再開したかどうか米ドル/スイスフランを見ればわかる!」参照)

 現時点では、英ポンド/米ドルは1.7042ドル、豪ドル/米ドルは0.8468ドルの高値をつけており、前記ターゲットに着実に近づいてきている。

■米ドル安&円安で、クロス円は?

 そして、これもこのコラムで繰り返し説明していることだが、円の強弱は米ドルが強いか、弱いかにつられる側面があり、そのため、足元で進行している米ドルの全面安が円を弱くさせていると言える。

 従って、大方の予想に反して米ドル/円が底堅く推移し、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)相場は総じてブル(強気)基調となっている。つまり、対英ポンド、対ユーロなどでは円安に振れやすいということだ。

 ちなみに、ユーロ/円とスイスフラン/円を除いて、クロス円は軒並み年初来高値を更新している。

 ただ、6日(木)のクロス円相場は反落した。

 英国の中央銀行であるイングランド銀行(BOE)が6日に、量的緩和政策の拡大を表明した。これは多くの市場関係者にとってサプライズだったため、英ポンドをはじめ、主要通貨は対ドルで反落した。

 そして当然のように、クロス円も連れ安の展開となったのだ。

■雇用統計が好結果だとして、米ドル安? 米ドル高?

 大半の市場関係者の関心は、7日(金)に発表される米国の雇用統計にあり、その結果次第で次の方向を探っているに違いない。しかし、雇用統計の結果に対する見方が分かれている。

 おもしろいのは、結果そのものについての予測の違いではなく、今回に限っては、指標の解釈について異なった見方があることだ

 ほとんどのエコノミストやアナリストは、雇用統計の結果が改善するという予想を立てているが、仮に改善傾向が示される結果だったとして、米ドル安傾向が一層強まるか、それとも米ドルが反転するのか、この点で見方がわかれている。
 
 言うまでもないが、米ドル安がさらに進むという見方は、ファンダメンタルズの改善によってリスク選好が強まり、リスク回避先としての米ドルの魅力が一層落ちるといった「正統派」の発想に基づいている。

 一方、米ドルの反転を見込む論客は逆の見方を示している。すなわち、米国の雇用統計の改善で米国の景気回復が早まり、それが米国の早期利上げ期待につながるため、米ドルが買われるといった理屈だ。

 実際、債券先物市場のデータがそれを物語っている。FRB(米連邦準備制度理事会)が2009年1月に利上げする確率は最新のデータで57%にも達しているのだ。ちなみに先週は54%だったから、市場関係者の利上げ予想は少し増加している。

■「相場のことは相場に聞く」姿勢を常に持つべきだ!

 それでは、今後の相場見通しをどのように考えればよいか?

 まず、トレーダーならば、エコノミストやアナリストによるファンダメンタルズ的な予測に頭を突っ込まないことが大事であろう。素直に「相場のことは相場に聞く」という姿勢が失われる可能性が大きいためだ。

 次に、ファンダメンタルズが相場を動かすのではなく、相場の方向に沿ってファンダメンタルズが解釈されると心得るべきであろう。

 言い換えれば、米ドル安トレンドの継続が相場の内部構造によって決定されたのだから、米国の雇用統計がいかなる数字であっても米ドル安は進行する。逆に、相場の内部構造が米ドル安トレンドの継続を否定すれば、雇用統計の結果と関係なく、米ドルは反転してくる。

 従って、今こそ相場の内部構造を再点検する必要があろう。

■米ドル安の余地はまだある!

 相場の内部構造を分析するもっとも基礎的な手法は、パターン分析である。
ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM

 ユーロ/米ドルと英ポンド/米ドルの日足チャートにラインを引くと、解釈の言葉がいらないほど明白なメッセージが発信されている。すなわち、米ドル安の余地がまだ残っているということである。
英ポンド/米ドル 日足(クリックで拡大)
(出所:米国FXCM

 そして、賢い読者はすぐに気づくであろう、7月24日のコラムで筆者が定めたユーロ、英ポンドのターゲットの根拠がどこから導き出されたのかということを!「米ドル安トレンドが再開したかどうか米ドル/スイスフランを見ればわかる!」参照)

前回指摘したように相場見通しについて、市場参加者の見方が共通となればなるほど、相場は一方通行になりにくい。トレンドの途中での「振り落とし」はよくあることで、6日(木)の相場における波乱も例外ではなく、その「振り落とし」に当たると思う「株式相場が正しいのか? 為替・原油相場が正しいのか?」

■短期では米ドル安、中期ならば米ドルの反転を予想!

 米ドル/円については、米ドル安が進行すれば、クロス円の堅調と相まって、結局は引き続き底堅い展開となるだろう。

 注意すべきことは、最近のくりっく365のデータで、個人投資家が円を「買い超」としていることが示されたことだ。

 つまり、円をロング(買い持ち)に傾けているということで、円安がもう一段進む可能性は大きいと見ている。

 最後に筆者は、短期スパンでは米ドル安が進むものの、中期スパンでは、むしろ米ドルが反転すると考えている。2009年の年初から、ユーロの暴落を予想し続けていた大半のアナリストがそろってユーロ高に転換してきたので、米ドル安の余地は逆に限られていると思われるのだ。
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