週末の間に中国がドルペッグ制の終了を示唆する発表をおこなった。人民元問題についてオバマ政権から6月末までになんらかのアクションを取ることが迫られていたし、週末にG20がおこなわれることもあるのだろう。まず週明けの為替市場では素直にドル売りとなった。ドル円は90円ちょうどの付近まで下落したが、これは5月末以来のレベルであった。ユーロドルも1.24台後半まで跳ねあがった。
ところが日本時間の朝にはじまるグローベックスの米国株がいきなり暴騰してスタートすると、東京市場がオープンする頃には、素直なドル安からリスクテーク相場へと変化した。日本株も急上昇ではじまり、リスクテーク局面では上昇しやすいクロス円に引っ張られて、ドル円は90円台後半まで急回復した。だが本当のサプライズとなったのは、人民元があまり動かなかったことかもしれない。
つまるところ今回の発表で一番嬉しかったのはオバマ政権かもしれない。メキシコ湾の原油流出でかなり不満が高まっているなか、ちゃんと自分たちの言ってきたことを中国に実行させているという信頼感を訴えるネタになるのである。それが目先の不透明な要因がひとつ取り除かれたという意味とあいまって、米国株を上昇させた理由だろうし、本日のリスクテークへの流れを作ったと思う。
ただ結局はドルペッグ制は廃止されたとしても、完全に自由化などされるはずもないし、結局はあまり人民元が上昇するということにはならないのではないかという気もする。つまり大騒ぎした割には、あんまり何も変わってないということになっていくのではないだろうか。ここからの海外市場の動きが重要になってくる。
今晩はほとんどイベントもない。欧州市場にはいっても、リスクテークの動きは一応はキープされている。そもそもワールドカップ開催中で世界的にマーケットにあまり集中できる状態ではなくなっている感じもあり、しばらく大きな動きを期待するのは難しいのかもしれない。ただ経済指標も良いものは出てきていないし、戻ったところではクロス円の売り体制は続行したい。
そこでさきほどポンド円を135.75で売ってみた。ロスカットは6月の戻り高値である136.47の外側となる136.70に置いている。このところリスク回避方向でのポジションはずっと苦しい場面も多いのだが、相場に脱力感のようなものが訪れた時の大きな動きを取れるのではなどと、相変わらずタヌキの皮算用をしている。(笑)
日本時間 19時30分
そこでさきほどポンド円を135.75で売ってみた。ロスカットは6月の戻り高値である136.47の外側となる136.70に置いている。このところリスク回避方向でのポジションはずっと苦しい場面も多いのだが、相場に脱力感のようなものが訪れた時の大きな動きを取れるのではなどと、相変わらずタヌキの皮算用をしている。(笑)
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