昨日も米国株の代表であるS&P先物が史上最高値を更新した。世界中でコロナ感染は猛威を振るってはいるものの、どうやら重症化するのは軽微に済みそうだし、いっそのことオミクロン株にすべてが入れ替わった方が公衆免疫にとって良いことではないかとの見方も強まってきたからだ。ウイルスによる死者数が激増していないことが、それを裏付けている格好だ。
またアメリカの債務上限の問題も2年後に先送りされたし、大型歳出法案も来年早々には妥協が図られそうだということで、景気の浮揚効果への期待も強まってきたようだ。
そして来年からの利上げ見込みが濃厚になってきたにも関わらず、長期金利がまったく低位で安定しているのがリスクテーク者にとって心強さの一因になっている。
そうした中でドル相場は一段高できていない。ドル金利のいっそうの先高感が出てこないからだ。インフレだと言うのだから注記、長期金利もそれなりに上がればいいのに、今年の最低水準のレベルで張り付いている。それがドルの価値を押し上げる勢いをなくしているとも言える。
ドル円も115円ちょうど近くまでは来るのだが、そこから先は当然のこと、テクニカルに準じた利食い売りのオファーがたくさん並んでいる。それをこなしていけるほどのドル買い材料に不足しているのだ。同様なことはユーロドルについても言える。なかなか1.11台まで下がっていかない。
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