昨日は中国市場が先導してアジア市場がリスクテークの方向で終わったのに、欧州市場のスタートはリスク回避となった。前日に出たアメリカの住宅の数字も悪かったため、昨晩の住宅着工の数字にも期待が持てないということもあったのだろう。
リスクテーク局面で買われやすいクロス円はアジア時間では尻上がりに全面高となっていて、ユーロ円も113.30台に乗せてきていた。しかしなにしろユーロ円はこのところ111.40から113.40のレンジ相場になっている。上限にきたのだから、テクニカル的には売ってみるしかない。
私は欧州市場でクロス円が垂れ気味になってきた事を確認して、113.50をロスカットに設定して113.10でユーロ円のショートを作った。夕食を取りながら見ていると、ユーロ円は下がりだして、111円台をつけはじめた。注目だったゴールドマンサックスの決算が出ているはずだ。調べてみると、GSの決算は内容的にはものすごく悪いということではなかった。
しかし“ゴールドマン82%減益”というようなニュースフラッシュを見てしまうと、とても悪いという気にさせられてしまうのだろう。これで住宅の数字もイマイチならば、ユーロ円はレンジを下抜けするかも?とタヌキの皮算用をして待った。ユーロ円は前日の安値付近(111.43)まで下落してきた。テクニカル的には利食わねばならないところなので、半分だけはクローズして、あとはキープすることにした。
住宅着工は予想よりも悪く、昨年末の低レベルに逆戻りしていた。なのに、出尽くし感もあったのか、安値を越えてくるような勢いはなく、逆にショートカバーでユーロ円は112円台まで戻してきた。しかたなくニューヨーク市場で米国株がはじまるのを待った。
スタートの米国株は売られたが、ダウ平均株価は1万ドル割れを寸で回避し続けていた。これもまた心理的な節目となる。ユーロ円も111円台後半までまた下がったが、しっかりしていた。ニューヨーク市場の後半で流れが変わることを期待して、そのまま就寝した。
朝みるとユーロ円は112円台をキープし続けていて、米国株もそのまま落ちることなく上昇していた。5月に期限切れとなっていたアメリカの失業給付の延長が、また再可決されそうになっていることもあったのだろう。たしかにそれなりに景気浮揚効果はある。
さらにバーナンキ議長の議会証言でも、あらたな量的緩和についての言及があるのではという期待も出ているようだが、果たしてどうだろうか。そんなに大胆なことはできるわけないし、結局たいしたインパクトはなく終わるようにも思える。やはり今晩の注目はまずニューヨーク市場のオープン前にでる金融機関の決算だ。ちなみにバーナンキ議長の議会証言はニューヨークの午後である。
欧州の序盤ではまたユーロ円はレンジ下限のほうでトレードされている。レンジの下限をブレークしてくれば、110円台ミドルをターゲットに売り増すつもりでいる。しかしまた止まってしまうようならば全部クローズして仕切り直すつもりだ。
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