みなさん、こんにちは!
■円全面高の様相だが、特に対人民元での円高が心配!
依然として、株安・円高水準での動きが続いています。
日経平均株価は9000円を挟んだ動きとなっており、米ドル/円は84円台の水準をずいぶん見慣れてしまった感じがします。
日経平均株価&米ドル/円 日足
(日経平均株価の出所:株マップ.com)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
ただ、今回は対米ドル以外での円高の話をしたいと思います。
現在は、対米ドルだけではなく、対ユーロ、対英ポンドなど、円が全面的に高くなっているのですが、その中でも問題なのは対人民元での円高です。
日本と中国は同じように輸出国家であり、競合する部分も多いので、円高が進めばその分だけ、日本は国際競争の面で厳しい状況となります。
さらに、日本は中国に対しての輸出が大きいため、人民元に対して円高が進むと、その分が売り上げ低下につながります。だから、これも日本経済にはマイナスです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
ただ、今回は対米ドル以外での円高の話をしたいと思います。
現在は、対米ドルだけではなく、対ユーロ、対英ポンドなど、円が全面的に高くなっているのですが、その中でも問題なのは対人民元での円高です。
日本と中国は同じように輸出国家であり、競合する部分も多いので、円高が進めばその分だけ、日本は国際競争の面で厳しい状況となります。
さらに、日本は中国に対しての輸出が大きいため、人民元に対して円高が進むと、その分が売り上げ低下につながります。だから、これも日本経済にはマイナスです。
■中国は日本を大きく上回る経常黒字をたたき出している
ところで、現在のように円高が進んでいる理由は、日本の経常収支が黒字であることが大きな要因となっています。
ところで、現在のように円高が進んでいる理由は、日本の経常収支が黒字であることが大きな要因となっています。
日本国際収支-貿易収支
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:日本国際収支-貿易収支)
平成12年から平成21年までの10年間を見ると、日本の経常収支は平均で16兆円の黒字で、つまり、毎年16兆円ものお金が海外から日本に流れているということになります。
そして、このお金が海外に出ていかないために円高が進みやすくなっているのです。
ところが、中国は、2007年が3,718億3,262万ドル、2008年が4,261億740万ドル、2009年が2,971億4,200万ドルの経常黒字となっています。
仮に1ドル=90円で考えると、2007年が約33兆円、2008年が約38兆円、2009年が約27兆円となり、日本の過去10年の平均を大きく上回る経常黒字をたたき出しているのです。
■介入だけでなく、金融・財政政策を総合的に実施すべき
そうであれば、中国も日本と同じように、人民元高が進んでもよさそうです。しかし、実際はそのような動きになっていません。
これは中国政府が元売り介入などによって、為替レートをコントロールしている影響が大きいと考えられています。
競合相手の中国がこのような動きを取っているわけですから、日本側も何かしらの対策をとっていかなければならないと思います。
平成12年から平成21年までの10年間を見ると、日本の経常収支は平均で16兆円の黒字で、つまり、毎年16兆円ものお金が海外から日本に流れているということになります。
そして、このお金が海外に出ていかないために円高が進みやすくなっているのです。
ところが、中国は、2007年が3,718億3,262万ドル、2008年が4,261億740万ドル、2009年が2,971億4,200万ドルの経常黒字となっています。
仮に1ドル=90円で考えると、2007年が約33兆円、2008年が約38兆円、2009年が約27兆円となり、日本の過去10年の平均を大きく上回る経常黒字をたたき出しているのです。
■介入だけでなく、金融・財政政策を総合的に実施すべき
そうであれば、中国も日本と同じように、人民元高が進んでもよさそうです。しかし、実際はそのような動きになっていません。
これは中国政府が元売り介入などによって、為替レートをコントロールしている影響が大きいと考えられています。
競合相手の中国がこのような動きを取っているわけですから、日本側も何かしらの対策をとっていかなければならないと思います。
世界の通貨 vs 円 日足
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨 vs 円 日足)
為替介入を望む声が強くなっていますが、介入だけではなく、金融政策や財政政策などを総合的に実施していくことが肝要です。
今後も、政府・日銀が一丸となって円高をはじめとした諸問題に積極的に関わることを期待するとともに、私自身も可能な限り、これらの問題が改善するよう、努力していきたいと思っています。
為替介入を望む声が強くなっていますが、介入だけではなく、金融政策や財政政策などを総合的に実施していくことが肝要です。
今後も、政府・日銀が一丸となって円高をはじめとした諸問題に積極的に関わることを期待するとともに、私自身も可能な限り、これらの問題が改善するよう、努力していきたいと思っています。
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