トランプ関税猶予期限の7月9日までに、各国との合意は進むと見ておいたほうがいい
この1週間も、それまでと同様にトランプ相場が続き、為替相場も乱高下が続いていますが、ここからは少し次の段階に入ってくるのではないかと予想しています。
トランプ米大統領が相互関税の90日間の猶予を発表したのが4月上旬で、その期限が7月9日(水)に来ます。
関税交渉の責任者であるベッセント米財務長官は「90日間の上乗せ関税適用停止が終了するまでに、複数国との間で貿易合意が発表される見通しだ。合意に向けて急速に進んでおり、90日間の猶予終了が近づくにつれ、合意は次々に発表されるだろう」とし、「アジア諸国の多くから非常に良い合意案が持ち込まれている」などの発言をしています。
つまり、ここからは、各国との交渉の合意が次々に出てくる可能性が高まってくるということです。
先日、トランプ米大統領は、EU(欧州連合)に対して交渉が遅々として進まないことに対抗して、6月1日(日)から50%の関税をかけると言い出しました。しかし、翌日(6月2日)、フォンデアライエン欧州委員長がトランプ米大統領と会談し、その結果、関税措置は延期となりました。
まだまだ、こうした駆け引きが起きる可能性はもちろんありますが、紆余曲折を経て、各国との合意は進むとみておいたほうがよいと思います。
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米ドル/円は148円程度までの上昇を見越して押し目買い! 関税交渉がまとまってくると、米ドルショートの巻き返しが起きやすい
直近のIMM(国際通貨先物市場)ポジションを見ると、米ドル/円、ユーロ/米ドルともに米ドルショートにポジションが傾いたままです。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)

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関税交渉がまとまってくると、この巻き返しが起きるため、米ドル高に向かう可能性が高くなってきます。
したがって、ここからはどちらかと言うと、米ドル買いの動きになりやすい時期に入ってくるのではないかと考えています。
米ドル/円も、直近の高値である148円台程度までの上昇は十分に考えられるとみています。
今後も、各国との交渉状況をよく見ておきながら、仮に一時的なニュースで米ドルが下落する局面があれば、しっかり買っておきたいところです。

(出所:TradingView)
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