アメリカのGDPがマイナスとなった。結果はマイナス0.9%。事前予想では辛うじてプラス成長を維持して、2四半期連続のマイナスは避けられると思われていた。しかしこれでリセッション入りということになり、マーケットには少なからずサプライズ的な影響を与えた。
パウエル議長が景気後退もやむなしとしているにしても、現実にリセッションであることを数字で見せつけられるとショックは大きいようだ。いくらウクライナ問題があったとは言え、また足元で利上げが繰り返されると言っても、マーケットはもうちょっと楽観視していたようである。
ドル金利は大幅ではないが、それでも久しぶりの領域にまで低下。パウエル議長が主張していた利上げペースの鈍化も早まるだろうということで、米国株も連日での上昇となった。ドル相場は軟化を余儀なくされ、ドル円は2円強もドル安を演じることとなった。
ドル円はアジア時間から軟調で、クリアに136円台を割り込んできてからは、一気に135.10辺りまで差し込んだ。毎日ドル円を買って円安を狙っている人びとの短期スペックはみなカットさせられ、しばらくは安値件で安定的に推移。
欧州序盤では135円台の後半まで上がりはしたが、今度はユーロドル主導での下げによるユーロ円の下げがきつくなった。ユーロ円の下げは継続し、GDPが出た後もしつこく下落した。GDP後はもちろんドル円の下げが主導した。そしてドル円は134.35くらいまで下攻めをした。
私もFOMC後はパウエル議長の発言からしてドル円はベアに感じていた。アジア時間では売り損なったが、欧州序盤での戻りのステージで売ることはできた。しかしアジア時間での安値の事が引っかかってしまい、135円台のローでは利食いしてしまい、134円台をエンジョイすることはできなかった。
GDP後はドル安がユーロドルに来るのではないかと思っていたので、ユーロドルのロング攻めに拘ってしまった。ユーロドルは思ったほど上がらず、同値近くで止めてしまった。ユーロではあまり反応しなかったということである。
さて今日は7月最終売買日である。持高調整の動きが出るとしたら、やはりドル売りであろう。ドル円はもう一段安するかもしれないと考えて臨んだ方がいいだろう。昨日のドル円は形の上では安値引けしてるのだから、まだ売り切れていないプレーヤーも多いはずだ。
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