週末に出た中国の景況感が悪化しており、分水嶺である50を下回った。そのうえ昨日のアジア時間で出た中国の民間調査の景況指数も、予想を下回った。これで景気後退がアメリカのみならず、世界的に波及しそうだいうことで欧米の金利がさらに低下することとなった。先週に出たアメリカのGDPから金利低下の傾向は続いているのだが、下がるにしても行きすぎの感もなくはない。
そもそも金融引き締めが市場のテーマになり出したのは、パウエル議長が再任に関してバイデン大統領からインフレをどうにかしてくれと依頼された去年の秋口である。そのとき短期金利はもちろんゼロであったが、10年債の利回りは1.5%レベルであった。それが一連の利上げ過程を通じて3.4%だいまで上昇。昨日の終値ベースでは2.5%台まで低下している。およそ上がった分の半分を失ったわけである。
同様に考えると、ドル円は日米の金利差を反映して上がってきたのだが、発射点が108円台だとすると、それが139円台まで上がったのだから、その半分が失われるとすると125円台を目にしても、それは驚くには当たらないと言うことになる。
それにしてもドル円はよく落ちる。毎日1円以上も下がっている感じだ。昨日は朝型に133円台だったのだが、そこでロング攻めしていた自分が不思議なくらいだ。そのロングはすぐに解消したが、蓋を開けてみるとドル円は131円台の中盤へ。そしてご丁寧に安値引けしている。まだまだ売り切れていないようで、下げ余地を残しているのは確かだろう。台湾問題も浮上してきて、今朝になり131円台の大台ですらキープできなかった。
それに比べるとユーロドルの上げは緩慢だ。もっとドル安に傾いても良さそうなものなのに、反応は薄い。私もユーロドルに拘ってはいたが、ここに来てやっとドル円にも注力するようになってきている。
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