市場の思い入れとはまったく違って、雇用統計の結果はたいへん良いものだった。雇用参加率がやや低下していたため、失業率まで改善したのだ。これで市場の見込みは完全に外れたことになる。定期的に浮上してくる利上げペースの鈍化期待は、これで完全に吹き飛んだ。
ドル金利は上昇に向かったが、年初来の最高水準には追いつかず。それでも週初に買われまくった米国株は価格調整を余儀なくされた。これも今年の最安値は達していないが、ほぼ最低水準で底這いしている。
ドルは買われたが、これも今年の最高値ということにはならなかった。ユーロドルは0.97台の前半まで攻め込んだのだが、その前の週に0.95台まで見ているので驚きは少ない。しかも値幅もそれほども大きくはない。ドル円もユーロドルも1日を通じて100ポイントほどしか動かなかった。
今日は経済イベントはないが、すっかり今週の米インフレ指標待ちとなっている。また週末からの中国の共産党大会にも注目が集まって来る。また本日よりIMF年次総会が始まるので、金融当局者の発言も増えるので、注意はしておきたい。
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