昨日は雇用関連の経済データが出て、労働市場のタイト感が減っていないことが確認された。一部には「もうそろそろ」という見方もあっただけに、ぜんぜん腰折れ具合を示していないデータに対してはマーケットは過敏に反応した。
「もうはまだなり」である。まだまったく金利の引き上げを止める時期ではないのだ。米ドル金利は上昇に転じたので、ドル相場も急伸。前日には129円台を見せていたドル円も、134円台をワンタッチするくらいまで上がった。
私としては朝からドル円をロング攻めしていたのだが、アジア時間ではドルの買いは続かずあっさりと下げてしまった。何も手出しをすることもできずに機械的に損切りへと思い込まれた。前日の上げの勢いに乗ってロングメークしたプレーヤーも多かったのだろう。ドル円は131円台の中盤まで下げるのを止めなかった。
ADP指数などでドル相場は上昇に弾みが付いたのだが、昼間にロングでやられているだけについていく気がしなかった。損切りが付いたら、もうその日はやらないことにしているからだ。取り戻そうと思って再び相場に入っても、動機が不純なだけにうまくいくことが少ない。まことに無念と言うほかはない。
一方で最近は動きの鈍かったユーロドルも、ようやく動き出して1.05台を割り込んでくる寸前のところまで落ちて、そのまま安値引け。米国株は利下げに向かっての期待が高まっていただけに、終始重い展開となった、終盤にはショートカバーする局面も見られたが、フレッシュポジションによる売り込みも出てきたようで、戻りは緩慢。
本日は雇用統計だ。20万ほどの就業者数の増加が見込まれているが、サービス業を中心にもっと増えているのではないかとの見方もある。結果次第ではあるが、まだドルの上昇余地はあるように思える。
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