昨日は欧州時間でドル金利が上昇。それにつれてドル相場も上がった。しかし出てくる経済指標で良くないものが並んだので、今までと反対でドル金利が低下。そしてドルは利食い売りにさらされることとなった。
ニューヨーク時間に入ってからはリスクオフによるクロス円の売りが激しくなり、145円台にいたユーロ円も143円台にまで下落した。それにともなってユーロドルも再び安値攻めの格好となっている。
今週になって米ドル金利の短期金利の水準が、去年11月初旬につけたレベルを超えてきた。債券相場も短期ゾーンでは利回りに上昇圧力はかかっている。2年債などを見ても、もう5%の大台に手が届きそうな勢いだ。FEDの政策が待たれるところだが、次の会合は20日なのでまだ間がある。いましばらくはFEDメンバーの発言をたどってのコンセンサス作りの相場展開になりそうだ。
しかしFEDの政策金利は目先、5.25%を目途にしているようにも見える。すでにターミナルレートとして5.4%くらいまでを織り込んでいるとはいうものの、きっとそこでかなりの抵抗が起こるだろうということだ。
なぜかというとこの水準は遙か昔、グリーンスパン議長の時代に住宅バブル潰しで利上げを続けた到達点だからだ。むろんその後はサブプライムローンなどで緩和政策が続いた。だからそこは15年ぶりのゾーンとなるのである。
その前を紐解くと、ITバブルを潰すために利上げに着手していた2000年まで遡らなければならない。その頃のFF金利は6.5%台であり、日銀も速水総裁のもとゼロ金利を解除したことが話題となった。今度の日銀新総裁はこのゼロ金利解除に反対票を投じた人物でもある。
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