ブッシュ減税や失業保険の継続とともに、少なくとも金利のマーケットにおいては、財政赤字に目が向いたことで、ドル金利の上昇を招いてしまったようだ。お陰で金融の緩和を期待するなかで起こる、債券高、ドル安、株高という動きとは反対の、債券安、ドル高が起こっていったのだ。私もこの動きに便乗すべく、ユーロドルのショート、つまりドルの買い持ち方向でのポジションを持ったまま、昨日の米国市場を待つこととなった。
もともとはこのポジションは前日につくったもので、ユーロドルは1.34台に乗せていかないし、ロスカットも先週末の高値近辺である1.3440あたりに置けるからと、ちょっとイージーに1.3380でつくったショートポジションだ。つくった後は、かなり冷や冷やものだったにも関わらず、ラッキーなことに1.34ちょうどに置いたロスカット注文が来ることもなかった。
そればかりかユーロドルは寝ている間に一本調子で1.32台に下落してくれて、朝にはフェーバーなポジションとなっていた。季節柄、イエスさまからの慈悲もあったのだろうか(笑)。小学生の時に、お菓子欲しさにカソリックの教会に通った不心得者から大して進歩もしていないのだが、、、。
せっかく幸運にも恵まれたのだから、最悪でもお金が残るようにと、ロスカットを1.33ちょうどにまで下げて臨んだ。欧州時間では1.31台後半を触りにいっては、1.32台前半に戻るという動きを続けていた。グローベックスの米国株や原油価格も、前日の下落地点のあたりで下げ止まっていて、むしろちょっと反発気味な感じになっていた。だが、いちばん注目していたドル金利については、あまり動きがなかったので様子を見ることに。
ニューヨーク市場がオープンすると、ユーロドルは1.3270近辺まで上昇したが、すぐに失速し、1.32台前半へ。まあ、米国債の入札をマーケットは気にしているのだろう。そこで10年債の入札時間となる、日本時間の03時付近の様子で、ポジションをどうするか決めるということにした。仮眠を取った後に、とても眠い目をこすって見ても、相変わらず1.32台前半であった。
10年債の入札はそれなりに良かったらしく、米国債は買われ、株価もニューヨーク市場の午前中の下落分は取り戻していた。ユーロドルは1.32台ミドルだったが、ようやく身ぎれいになる気持ちにもなれて、ポジションをクローズ。利食いではあったものの、なんだかとても長い道のりを歩いた気分だった。いつもウォッチしている米国株が、緩和期待と真逆の方向へ、債券や商品ほどの反応をしなかったために、気が気でなかったからだろう。なんだかちょっと疲れてしまった~。
本日アジア時間では、ドル買いへの修正も入ってはいて、アジア市場から欧州序盤までは1.33台を何度かつけていたユーロドルだが、勢いを失っている。今晩はあまり重要イベントはないが、悪かった雇用統計の後、最初に発表される失業保険なので、注目はしたい。しかし失業保険の給付も延長されることになっているので、さほどマーケットに緊張感はない。むしろ30年債の入札のほうが重要だろう。状況次第ではあるが、ユーロドルを1.31台後半で拾うか、前日の安値1.3180近辺のブレークでついていく方向か、注目していようと思う。
日本時間 19時10分
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