昨夕に、中国がまた利上げを決定した。金利会合などの定例の会議がないのか、いつも不意に訪れる。旧正月前にでも上げるのでは?という憶測はあったが、何もしなかった。そうしたら旧正月の最後に上げたわけだ。突発事項としてもっとマーケットのほうも反応してよさそうなものだ。
しかしウォッチしている人間が少なかったことと、中国の利上げはある程度までは織り込まれていることもあるのだろう。相場の動きは限定的なものにとどまった。欧米の株価はすでに高い位置にあるため、利上げの影響で株価が下がっても、ほんのちょっぴりのこと。コレクションにもならない。
そしてニューヨーク市場では経済イベントがなかったため、私はユーロ円の戻り売りの注文だけを出して寝てしまったが、大きな動きもなかったので、ポジションが出来ることもなかった。ユーロ円は112円台に戻ってはいたのだが、私の売りたい112円台の後半には届かずというところだったのだ。
昨日はクロス円の相場ではなくて、純粋なドル相場であった。米国債のなかでも短い期間のものの入札がすこぶる不調だった。とくに大事なお客であるところの中央銀行のニーズが激減していたのだ。まあ、いったん利回りが上昇し出すと、不用意に債券の購入はできなくなるといったところだろう。そのことが米ドル金利の上昇を呼び込んで、為替相場ではドルの全面高へ。最近、値幅の小さいドル円でも、50ポイント以上のドル買いに見舞われた。
そういうわけで、今晩もアメリカの金利動向に関心が集まる。これ以上の金利上昇の余地を探る展開となりそうだ。そのうえ、0時前後からはFRBのバーナンキ議長が予算委員会で証言をすることになっている。むろん先週の発言と内容は変わるはずもないのだが、インフレについて質問された際に出口戦略についても回答するかもしれない。
その瞬間がとても危ない。この時間帯まで、私も付き合う気満々である。ドル円は基本的にはベアな私ではあるが、年に数回あるかないかの、ドルの絶好の買い場になるかも知れないからだ。
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