(「美人過ぎるFXブロガー登場!(1) 指標発表直後に激しい乱高下となる理由」からつづく)
「だけど、しばらくすると、中身をちゃんと分析して『これは結構上がるぞ』という意識のもと、買ったものをなかなか売らずにいる人が出てくるんです。
そして、そのうち、きちんと分析した機関投資家や商社などから、銀行にも買いの注文が入ってくる。銀行の自己売買トレーダーも参戦してきます。
こうなると、激しい乱高下が終わり、合理的な相場の流れが段々できてきて、方向感が定まってくるんです。
たとえば、『ある程度、上下に動いているんだけど、下値が2回とも発表時のレートより上で止まっている。だから、これは買いが強そうだ』と判断できたりします。
そして、個人トレーダーのみなさんはこのあたりから相場に参加していけば、勝てる可能性が高いと思うんですよ」(山岡さん)
ちなみに山岡さんはかつてチェースマンハッタン銀行やロイヤルバンクオブスコットランド銀行などでディーラーを務めていたが、インターバンクディーラーも自己売買トレーダーもどちらも経験があるそうだ。
指標発表時における4つのトレードタイムとは?
結局、山岡さんのオススメであり、金井ちゃんが実践しているのは指標発表からしばらく経って、方向感が見えてきた段階でトレードを開始するやり方。
『美人過ぎるFXブロガーのFX本 ファンダメンタルズ編』では、このあたりの流れが次図のような4段階にまとめられており、それぞれの段階でトレーダーがやるべきことが解説されている。
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また、その流れに沿った実際の相場の“実況中継”があったり、金井ちゃんがやってみたトレードを山岡さんが採点するコーナーもあるが、詳しいことはぜひ『美人過ぎるFXブロガーのFX本 ファンダメンタルズ編』を読んで、確かめてみてほしい。
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美人過ぎるFXブロガーも見ている「2ちゃんねる」
上図のとおり、『美人過ぎるFXブロガーのFX本 ファンダメンタルズ編』でも、金井ちゃんのトレードの状況が紹介されているが、最近の金井ちゃんのトレードは実際、どんな感じなのか?
「通貨ペアは米ドル/円ですね。1万通貨とか2万通貨とかで小さくやってます。
経済指標の中身がすごく強いとか弱いとかわかりやすかったら、100pipsぐらい狙うトレーディング。でも、なんか微妙だなと思ったら、20~30pipsぐらいでもういいや、みたいな感じ。
経済指標の発表は『2ちゃんねる』の情報が早い。『2ちゃんねる』の『市況実況2』を見ていますよ」(金井ちゃん)
多くの方はご存じだと思うが、一応説明しておくと、「2ちゃんねる」とはテレビのことではなく、インターネット上の巨大掲示板のこと。そこにはさまざまなジャンルの掲示板があるが、「市況実況2」とは為替などをメインに実況する掲示板だ。
ツイッターも情報は早いぞ!
山岡さんは「最近はツイッターも情報が早い」という。争乱のチュニジア、エジプトで市民の動員に大きな影響力があったと言われるツイッターはリアルタイムでの情報伝播力が強く、FXとは相性がいいと言われる。
「ツイッターの情報が早いのは、ブルームバーグを見ることのできるような人がツイートしてくれるからです。ニュース関係のフォローはいっぱいしてますので、誰かが書いてくれますね。フォローしているのは日本のものも海外のものも両方です」(山岡さん)
ツイッターは基本的には自分が誰かをフォローしなくては情報が流れてこない。ツイッターで情報を取りたい人は、山岡さんのツイッターアカウント(@duck_bill)をチェックして、山岡さんが誰をフォローしているか、見てみるといいかもしれない。
「雇用統計の詳しい中身は米国の労働省労働統計局のホームページにも出ます。これは22時30分(夏時間なら21時30分)の発表時間ピッタリに出るんですが、世界中からアクセスされるので、まあ重いこと、重いこと。
だけど、詳しい中身を分析できるから、もしアクセスできるのなら非常に便利ですよ」(山岡さん)
注目は非農業部門雇用者数
米国雇用統計では、さまざまな数値が発表されるが、注目されるのは非農業部門雇用者数(NFP)と失業率だ。
「一番の注目は非農業部門雇用者数。数字が大きく変動するのでわかりやすいというと語弊がありますが、これが相場の動きのベースになります。
それに対して、失業率の数字は通常そんなに大きく動きませんから、非農業部門雇用者数よりは注目度が下がります。2月発表分のように9.5%の予想が、実際には9.0%だったというような大きな動きがあれば別ですが…。あのようなケースはあまりありません。
さらに先ほど言ったように、労働省労働統計局のホームページを見れば、雇用統計のもっと細かな数字がいろいろ出ています」(山岡さん)
「エコノミスト予想」と「市場の予想」は違う?
さて、『美人過ぎるFXブロガーのFX本 ファンダメンタルズ編』の中では、「エコノミスト予想」と「市場の予想」は違うという話が出てくるのだが、これはどういうことだろう?
まず、「エコノミスト予想」とはブルームバーグやロイターなどの通信社が世界中の銀行のエコノミストにアンケートをとり、その中央値を出したものだ。
ただ、ちょっとわかりにくいが、一般にはこの「エコノミスト予想」が「市場予想」と呼ばれることもある。
一方、『美人過ぎるFXブロガーのFX本 ファンダメンタルズ編』でいうところの「市場の予想」とは何か? 山岡さんに聞いてみよう。
「米国雇用統計の非農業部門雇用者数が、発表1週間前の『エコノミスト予想』では10万人だったとしましょう。
雇用統計の発表は原則毎月第1金曜日ですが、その前にはISM製造業景況指数やADP雇用統計などが発表されます。そちらですごくいい数字が連続して出たとします。
すると、『エコノミスト予想』は直前になって、10万人が11万人くらいに上方修正されてるけど、実際には11万人どころじゃなくて、もっと強いんじゃないかといった雰囲気がマーケットにできてくるんです。
この『もっと強いんじゃないか』というのが『市場の予想』です。それは公式の数値がどこかに発表されるというものではありません。いろいろな情報を集め、相場の動きをチェックして、自分で想定しなければならないんです」(山岡さん)
なぜ2つの予想に違いが出てくるのか?
なぜ、そのような「エコノミスト予想」と「市場の予想」の食い違いが出ててくるのだろうか?
「エコノミストの中には1週間前の予想から数値を変更しない人がいるんですよ。これはぶっちゃけて言うと面倒くさいんだと思います。別に予想の数字を変更して当てたからといってお金がもらえるわけじゃないですしね。
もちろん、ちゃんと予想を変更する人もいますが、全員じゃない。
だから、ISM製造業景況指数やADP雇用統計の数字が良ければ、「エコノミスト予想」は上方修正されるけれど、その上がり方が不十分だったりするんです。
そうすると、いざ雇用統計の結果が発表されて、それが『エコノミスト予想』と比べて良かったとしても、あまり相場が動かなかったりするんですね。なぜなら、『市場の予想』と比べれば大して良くなかったからです。
逆にこんなときに『エコノミスト予想』と比べてちょっとだけ悪い数字が出たらサプライズですね。なぜなら、『市場の予想』はもっと上にあるから。表面上はちょっとだけ悪いふうに見えて、実はかなり悪いということになる。それで、相場が大きく下がったりするわけです。
そういったことからも、この本に出てくる『雇用セット』はよく見ておいたほうがいいと思いますよ。これは重要です」(山岡さん)
さて、「雇用セット」とは何のことだろうか?
(「美人過ぎるFXブロガー登場!(3) ファンダメンタルズを勉強して儲けよう!」へつづく)
(取材・文/ザイFX!編集部・井口稔)
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