現地時間で昨日、4月28日(水)に実施されましたFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果を見てみたいと思います。
今までは声明文が公表されるだけでしたが、今回から、FRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長が会見を行うことになりましたので、その両方を参考にしながら考えたいと思います。
■金融引き締めではないことを強調したバーナンキ議長
まず、景気に対する見方ですが、緩やかな改善をしているとの見方を維持しています。
雇用状況に関しても、徐々に改善しているが、長期失業者が歴史的な人数になっていることが心配だと言っています。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
次に、金融政策に関して見てみます。
まず、政策金利は現状の実質ゼロ金利を維持しています。その上で、6000億ドルの米国債購入計画は6月末で終了するといっています。
しかし、これには続きがあります。
バーナンキ議長は、これは金融引き締めを意味するものではないことを強調しており、さらには、今まで国債に投資してきた分の再投資は続けることも明らかにしています。
そして、この再投資を終了するようなことが今後あれば、それは引き締めを意味するという発言をしています。
つまり、今回は金融の引き締めではないということを再強調しているということになります。
そして、低金利政策を長期間続けるという表現も維持しています。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国政策金利の推移)
また、バーナンキ議長は、FOMCは大幅な緩和政策を維持するが、適切な時期に政策を引き締める手段を持っていると、将来への金融の引き締めに言及しています。
ただ、その時期に関しては、複数回の会合を重ねるが、時期は不明であると非常に慎重な言い回しをしています。
■米ドル安が継続すると考えておくのが自然か
総合的に考えると「当面、金融の引き締めはしませんよ!」と宣言していると、とることができます。
これを受けて、全体的に米ドル安が進んでいます。
米ドル安は対円以外の通貨で激しく、株が上昇していることもあって、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)では円安が進んでいます。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
これで、当面のアメリカにおける金融政策の先行きがわかってきました。
そうであれば、米ドル安が継続すると考えておくのが自然ではないかと思います。
ただし、米ドル/円はそんなに崩れないと見ています。
■豪ドルは再利上げ期待が高く、強めに動きそう
なお、先日発表されました、オーストラリアの第1四半期の消費者物価指数(CPI)は+3.3%となり、目標値をかなり上回っています。
したがって、オーストラリアのほうは早期再利上げが視野に入ってきました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/米ドル 日足)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)
これを受けて、豪ドルは強めに動くと考えておきたいと思います。
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