■ISM製造業景況指数は低下傾向に
ここにきて、しっかりした推移を見せていた景況感も一気に冷え込んできました。
6月1日(水)に発表された5月分のISM製造業景況指数は53.5となり、市場予想の57.1を大きく割り込んでしまいました。この指標は50を上回っているかが1つのポイントで、好不況の分かれ目と見られています。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
リーマン・ショックのあった2008年12月に33.3の最低水準まで落ち込んだ後は、ほぼ毎月のペースで上昇傾向を見せ、今年2月には61.4まで上昇しました。
しかし、その後は、3月が61.2、4月が60.4、5月が53.5となっていて、一転して低下傾向に入ってきています。おまけに水準も、また節目の50に近づいてきてしまっています。
■引き続き、米ドルの戻り売りを基本方針に
こうしたアメリカ景気の低迷を反映して、長期金利(10年もの国債の金利)がどんどん低下してきています。6月1日(水)時点では、アメリカの10年もの国債は、とうとう3%を割り込み、2.94%台になってしまいました。
本来であれば、ここまで長期金利が低下すると、米ドルはもっと下落するところです。
しかし、ユーロはギリシャ・ショックの影響をいまだに引きずっており、日本は東日本大震災で景気が落ち込み、貿易収支も悪化しているため、それほど「米ドル安」は進んでいません。
それでも、米ドルの上値はやはり重いと思いますので、基本線は米ドルの戻り売りという方針を続けていきたいと思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
このようなときはレンジを決めて、米ドルの戻り売りを基本方針としながら、こまかく「売り」や「買い」を続けるのがよいと思います。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)