米国と英国が関税問題で合意発表
昨日(5月9日)、米国のトランプ政権は英国との間で、関税問題に関しての合意したことを発表しました。

米国は英国との間で関税問題で合意に達した (C)Mark Wilson/Getty Images
これで、関税合意は第1号となります。内容については、以下のとおりです。
今回の合意では、米国の農家や畜産農家などにとって50億ドル分の新たな輸出機会の創出につながるほか、米国の輸出品に対する英国の税関手続きが簡素化されると米国サイドは説明しています。
また、トランプ政権が米国に輸入される自動車に25%の追加関税を課す中、英国で生産された自動車の輸入については、年間10万台までは関税を10%に引き下げるとしています。さらに鉄鋼製品とアルミニウムについては、関税は0%に引き下げられるということです。
一方、すべての国や地域を対象に一律で10%の関税を課す措置は英国に対しても維持するとしています。
今後、これをベースに諸外国との交渉が進んでいくことになると思います。日本に関しても、同じようなアプローチになってくることが予想されます。
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米英合意によりリスクオフ加速はなくなったか?
さて、こうした動きを受けて、株価は上昇し、米ドル高が進んでいます。

(出所:TradingView)
しかし、株価の動きは今のところさほど大きなものではありません。

(出所:TradingView)
まだマーケットは安心しきっていないということだろうと思います。ただ、今回の合意を受けて、今後の見通しが少し見えてきたのも事実ですので、今後はリスクオフの動きが加速していくことはなくなったと考えていいのではないかと思います。
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米ドル/円は144-147円程度へレンジ切り上げを予想
相場のイメージとしては、レンジが少し切り上がったという感じではないかと考えています。
米ドル/円は142-145円程度を想定していましたが、今回の合意を受けて、144-147円程度に切り上がっていくと予想しています。

(出所:TradingView)
その後については、各国との交渉が進展していくにつれて、米ドルに上昇圧力がかかってくるという展開を予想しています。
今後の交渉の進捗状況によく注視しておくことが重要です。
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