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QE3は実施されないとみる4つの理由。
だから、米ドルは底打ち、反発する

2011年08月19日(金)18:52公開 [2011年08月19日(金)18:52更新]

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■米ドルの基軸通貨としての地位が消滅する前触れなのか

 1つは米ドルが軟調なのだから、8月18日(木)の株の急落は一時的なものであり、株式市場はいずれ回復してくると考える「逆説」である。

 もう1つは米ドルが買われていないのは、米ドルの基軸通貨としての地位が消滅する前触れととらえる考え方だ。

 金融市場における見方とロジックは往々にしてスパンによって異なってくるし、場合によってはまったく異なる見方が異なるスパンで両方成立することもあり得る。

 前記の2つの原因について、筆者は一見まったく違ったアプローチになるが、両方成立するのではないかと思う。

 要するに、短期スパンでは、8月18日(木)の株式の変動は米「格下げショック」の蒸し返しに過ぎず、欧米株がこのまま一直線に下がっていくとは思わない。米ドルが買われていないのだから、株式市場の反応は景気後退のリスクを過剰に織り込んでいるのだと割り切る。

 反面、中長期スパンにおいては、やはり米ドルが基軸通貨の地位を失うのではないかといった懸念が強い。そして、米ドルが株式、債券マーケットの動きと連携せず、買われなくなっている可能性が高い。

ドルインデックス 月足

(出所:米国FXCM

■米ドルのアキレス腱はQE3の有無にあり

 一般論としては、「逆説」となる前者の推測は論証しにくいところがあり、マーケットのセンチメントを適切にとらえているとは言いにくいが、後者に関しては、市場関係者の懸念がかつてないほど強烈になっているから、市場センチメントとして容易に感じ取れるだろう。

 もし、米ドルの“基軸通貨地位消滅”といった懸念と危惧が正論であれば、米ソブリン格下げがもたらしたショックが大きいことはもちろんだが、米QE3(追加量的緩和策第3弾)に対する疑心暗鬼も重要な要素となるだろう。

 要するに、度重なる量的緩和で米ドルの信用は著しく傷つけられている。これからさらに3回目の量的緩和があれば、米国は自ら基軸通貨の地位を放棄していると多くの市場関係の目に映ることだろう。基軸通貨でなくなるのなら、いくら金融危機でも米ドルが買われなくなる可能性がある。

 なにしろ、信用力をなくした通貨は決済手段として選択されなくなるから、流動性の低下によってその通貨に対するニーズが高まるようなことも起こらない。従って、当面、米ドルのアキレス腱はQE3の有無にあると言って過言ではなかろう。

■QE3は実施されるか? されないか?

 筆者としては、仮にFRB(米連邦準備制度理事会)がQE3を実施しても、必ずしも米ドルの基軸通貨の消滅につながるとは思えないのだが、ここで、まずはQE3の有無について考えておきたい。

 今日、米国が日本の二の舞となりつつあり、「失われる10年」を迎えようとしているから、FRBはそれを阻止するため、何でもやるといった記事が多くのマスコミの紙面を賑わせているが(※)、FRBがQE3を実施するハードルが高まっていることも見逃せない。

 その根拠として、まず第1にFRB内部の反対だ。

 8月9日(火)のFOMC(連邦公開市場委員会)では、2013年まで実質ゼロ金利に据え置くといった合意が得られたものの、計3名の理事が反対票を投じている。これは1992年以来のFOMCでもっとも反対票の多い議決となった。

 どうやら、バーナンキFRB議長もオバマ大統領と同様、そのリーダーシップに陰りが見えるようだ。

第2にインフレである。米7月PPI(生産者物価指数)のコア指数は7ヵ月ぶりの高水準を示した。インフレ傾向が鮮明になってくれば、量的緩和をさらに実施できないことは明らかだ。

第3に政治家からの圧力だ。FRBは独立した機関であるものの、最近ではかつてないほど政治家から圧力を受けている。

 たとえば、大統領選の次期後補である共和党のベリー・テキサス州知事はバーナンキ氏を名指しして、QE3があれば米国への「背信行為」と激しく非難している。これはまさに象徴的な出来事だ。多くの政治家がFRB“暴走”の可能性を警戒している。

(※自慢ではないが、「米国の失われる10年」といった論点は本コラムではかなり前から指摘していた。たとえば、2010年7月2日の記事「今の下げは序の口だ! 米国は『失われる10年』を迎えるだろう」を参照)

■さすがのバーナンキでも、もうお金はばらまけない!

 そして第4に、もっとも主要な問題として、量的緩和策自体に効果がなかったことを挙げておこう。

 本来、量的緩和策の目的は、米国の資産高の波及効果によって、雇用と景気回復を図るものだが、2回の緩和策実施にもかかわらず、結局効果を上げていないことは明白である。

特に2回目の量的緩和は、株高をもたらしただけで、米国の景気浮揚にまったく貢献できていない「失敗」だと思われる。このような事情から、“ヘリコプター・ベン”ことバーナンキ氏といえども(※)、安易にお金をばらまけない公算が高いのではないかとみる。

 ゆえに、QE3実施に対する懸念が消えない限り、米ドル全体は上昇しにくいが、そのQE3は実施されない可能性が高いから、ドルインデックスは時間がかかるとしても、そろそろ底打ちし、本格的な反発をみせてくるといった従来の筆者の見方は堅持したい。

 ただし、「二番底」の意味合いでも、ドルインデックスは5月安値に近いレベルにもう1回迫る可能性がある。

(※編集部注:“ヘリコプター・ベン”とはバーナンキFRB議長のあだ名。バーナンキFRB議長はかつて「デフレ克服のためには、ヘリコプターから現金をばらまけばよい」という趣旨の発言を行ったことがあることから、こう呼ばれることがある)

ドルインデックス 日足

(出所:米国FXCM

 また、ユーロ/米ドルは最後の上昇を見せてから切り返し、トレンドを反転させていく可能性もある。

ユーロ/米ドル 日足

(出所:米国FXCM

 これらの可能性には注意が必要だ。

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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」
陳満咲杜 (ちん・まさと)

中国・上海生まれ。1992年に所持金5000円で来日し、日本語学校を経て日本大学経済学部に入学。生活費と学費をアルバイトでまかないながら在学中より株式投資を開始。大学卒業後、中国情報専門紙の株式担当記者を経て黎明期のFX業界へ。香港や米国の金融機関で研修を重ね、トレーダーとしての経験を積む。GCAエフエックスバンク マネージングディレクター、イーストヒルジャパン チーフアナリストを経て独立。現在は陳アソシエイツ代表/アナリストとして活躍している。日本テクニカルアナリスト協会検定会員。最新刊は『勤勉で勉強家の日本人がFXで勝てない理由』(ダイヤモンド社)、その他、『相場の宿命 2012年まで株を買ってはいけない!』、『CFDトレーディングの真実』『FXトレーディングの真実』(以上、扶桑社)、『着物トレーダーを卒業せよ 陳満咲杜の為替の真実』(青月社)などの著書がある。

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