みなさん、こんにちは。
■イタリア国債が危険水域に突入し、ユーロはパニック売りに
グローバルマーケットを震撼させた「ギリシャの国民投票」ですが、結局、行われないことが決定しました。
しかし、マーケットが沈静化する間もなく、ユーロの債務問題はギリシャから、大国のイタリアに伝染しています。
イタリア国債の利回りは急騰しており、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)指数も上昇しています。
このような状況下、ユーロ/米ドルは先週のコラムでご紹介させていただいた1.3500ドルの節目をあっさりと割り込み、混乱した状態が続いています(「驚きのギリシャ国民投票でユーロに不安。一方、米ドル/円は介入で下値不安解消」を参照)。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
前述したように、今週に入ってからのユーロ下落のきっかけは、イタリア国債の急落です。
11月9日(水)ロンドン市場序盤に、決済機関であるLCHクリアネットが「顧客がイタリア国債や証券を取引する際のコストを引き上げる」と発表し、これに呼応して、イタリア国債はパニック売りの状態となりました。
イタリアの10年国債の利回りは7%を超えて、一時は7.4%台まで急騰しています。
ギリシャやポルトガルは、10年債の金利が7%を超え、8%台に達した時点で支援を要請しています。
そのため、イタリアの10年債利回りが7%台に突入したことで、マーケットが神経質になるのも至極当然でしょう。
イタリア国債の暴落を横目に、為替市場ではユーロが下落しており、1.38ドル台前半から1.35ドル台前半まで、一気に300ポイントも急落しています。
■ユーロ/円のダウンサイドリスクが拡大した
ユーロ/米ドルの下落に連れ、ユーロ/円も105円台前半まで急落しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間足)
このユーロ/円の急落は、米ドル/円での本邦当局による「介入懸念」が大きく後退していることが影響しています。
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