さて昨日の注目はECBのアクションとバーナンキ議長。ECBのオペでは3年もので資金供給が行われると想定されていた。これは前回の供給オペでも株価を上昇させるなどして、欧州の信用不安を薄めたという功績があるので、無視はできない。問題はすでに市場価格に織り込まれているということである。
欧州株などが高値をさらに追って行けるのかである。もし高値追いの姿勢が明確になれば、そこからユーロ買いに励んでもよい。しかし「事実で売れ」の状況になってしまうと、もうユーロも買っていけない。ここ数日でつけた1.34台の後半が、今年前半でのユーロドルの戻り高値ということになってしまいかねない。
19時過ぎにECBのオペが行われたが、ほぼ予想通り。グローベックスでは昨年来の高値を意識して高値張り付きして待っていたS&P先物が、上抜けした。それでマーケット全体は大きくリスクテークに傾くのかと思って期待したが、思ったほども株高は進まなかった。勢いがないのである。
確かに先週の後半あたりからは米国株の出来高は極端に細ってきている。現在のレベルも空中戦だと言えなくもないのである。ユーロドルももう上がれない。徐々に値を崩してきたので、いまさらユーロ買いをする理由はもうない。私はユーロドルを1.3441で売っていった。アジア時間の安値よりも安いところだが、仕方がない。
1.3420くらいまで差し込んだ後、1.3460を越えるような局面もあったが、これはアメリカの景況感の指標が良くてリスクテークになったため。運よく私のロスカットレベルである1.3470はつかなかった。命拾いしたのだから、次の押しでは1.3420のあたりで買い戻してしまおう。すぐにバーナンキのスピーチが始まって、ユーロドルが落ちてきた。
私の思惑ではバーナンキは目新しいことは言わないだろうと思っていたのに…。前回のFOMCで「2014年の後半まで」という時間的な緩和策を打ち出したことで、為替相場では当面のドル金利の行方には興味を失っているところでもあったのだから。しかしドル円も急激に上がってきて81円台を目指す動きとなっているし、完全なドル買い相場になっている。
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