(「えつこさんに聞くFXで「待つこと」の極意(1) 待つから勝てる! 1カ月で数百万円の利益」からつづく)
ちょ~複雑な「えつこチャート」を噛み砕く
えつこさんが待つのは、もちろん勢いのついた強い値動きだ。値動きの強さを見るための、えつこさんのチャートがコレ。
正直、とても初心者に解読できるものではなさそうなチャートなのだが…。1つの通貨ペアだけにして重要な要素だけを簡略化すると下記のようになる。
これでもまだ複雑だが、1つずつ、ひもといていけば理解できるはず。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
「取引の最初のきっかけになるのがVQ(Volatility Quality)です。
MT4にVQのインディケーターを入れると、チャートの勢いが出てきたときに矢印が出て、音で知らせてくれるんです」
VQのインディケーターは「MT4 VQ」といったキーワードで検索すればすぐに見つかるはず。
VQのシグナルが鳴ったら次にチェックするのは「BBand Width Ratio」(ビーバンド・ウィドウス・レシオ)。
「ん、なんだ、そのテクニカル?」と思うが、「BBand」とはボリンジャーバンドのこと。Widthは幅、Ratioは比率。つまりボリンジャーバンドのプラスマイナス2σ(シグマ)の間の幅を1本のラインで表示してくれるテクニカル指標なのだ。
ボリンジャーバンドを変形したテクニカル指標
BBandの見方を知るためには、まずボリンジャーバンドの動きを思い出してみよう。
ボリンジャーバンドを見て2σのラインが角度なく横ばいのときは値動きの少ないレンジ相場。このとき、BBandは低い水準で横ばいになっているはずだ。
逆に値動きが大きくなってきたとき、ボリンジャーバンドのラインは上下に大きく開いていく。
BBandはこのときググっと右上がりになる。この形になっていたらBBandのシグナルは青ランプ、OKだ。
ただ、VQが鳴り、BBandが右上がりになってもまだえつこさんは、エントリーしない。
次に見るのは「ADX」。値動きの強さを示すテクニカル指標で、ADXの値が大きいほど値動きの勢いは強いということになる。
「VQが音を鳴らしたら、BBandとADXの角度を見ます。この2つがともに横ばいから45度以上の角度で右上がりになっていたら値動きの勢いが強まってきたと判断してエントリーします」
BBandやADXは値動きの強さそのものを示す指標。為替レートが上がっていても下がっていてもBBandやADXは右上がりになるのでご注意を。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
取引しなくてもドルストレートは見ること
このやり方、えつこさんのなかではかなり手応えがあるようだ。
「3月は負けたのが2回だけ。テクニカルはこれで完成されたかなと思うんです。ユーロの上昇とか、わかりやすかったですから。
ユーロ/米ドルと米ドル/円も上がって、その2つの合成通貨のユーロ/円も大きく上がって、ファンダメンタルズでもユーロを支援するようなニュースが出たり…」
また聞き慣れない言葉が出てきたが、為替の主戦場であるインターバンクで取引されるのはユーロ/米ドルや米ドル/円といったドルストレート(※)の通貨ペア。
それ以外の通貨ペアは、米ドルの絡んだ2つの通貨ペアから合成されることが多い。ユーロ/円であれば、「米ドル/円+ユーロ/米ドル」といった具合だ。
つまり、ユーロ/円を取引するとき、ユーロと円、それぞれの対米ドル通貨ペアを見ると、より詳細に分析できるというわけ。
(※編集部注:「ドルストレート」とは米ドルが絡んだ通貨ペアのこと)
「3+1」で確認すれば精度が上がる
「ユーロ/米ドルが上がっていて、米ドル/円も上がっていたら、ユーロ/円は勢いよく上がりやすいんです」
ここでもやはりキーワードは「待つ」。
ユーロ/円だけを見ると、「勢いが出たはずなのに…あれれ?」となりがちだが、合成元であるドルストレートの2通貨もあわせて3通貨を同時に見て、動きが一致するのを待つことで、より精度を高めることができるのだ。
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
「あとはファンダメンタルズも気をつけます。マーケットが動くときはだいたい何かきっかけがありますから。ニュースを見て、そのニュースが示唆する方向とチャートの動きが一致していることを確認するんです」
2社のニュースを同時に見られて便利なFX会社
3通貨の値動き+ファンダメンタルズの方向が一致したら条件はオールクリア。
ちなみにえつこさんがニュースを見るのはFXトレーディングシステムズ「FXブロードネット」。
「FX WaveとMarket Winという2つの配信元のニュースが1つの画面で同時に見られるので便利なんです」
【参考コンテンツ】
●FX会社おすすめ比較:FXトレーディングシステムズ「FXブロードネット・ブロードコース」
●FX会社おすすめ比較:FXトレーディングシステムズ「FXブロードネット・ブロードライトコース」
50万円貯まるまでFXを始めるのを待ち、チャートの動きが「パッと見」でわかるようになるまで待ち、エントリーは先に紹介したテクニカルと「3通貨ペア+1(ファンダメンタルズ)」の条件が揃うまで待ち、とこれだけ待てば、そうそう負けることはないはず。
そして、利益確定はピボットを使って行うのだが、その方法については、えつこさんの最新刊『FXは「待つこと」が一番大事』を参考に。
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じっくり稼ぎたい人はえつこさんの「待ち方」を取り入れてみよう。
(取材・文/ミドルマン・高城泰)
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米ドル/円 スプレッド | ユーロ/米ドル スプレッド | 最低取引単位 | 通貨ペア数 |
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※スプレッドはすべて例外あり。この表は2024年11月5日時点のデータをもとに作成しているため、最新の情報とは異なっている場合があります。最新の情報はザイFX!の「FX会社おすすめ比較」や、各FX会社の公式サイトなどで確認してください |
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