ただ、ヘッジファンドの友人に聞くところによると、現状では、今年2月のように追いかけて米ドル/円を買っていくのではなく、80~83円で「buy on dip(押し目買い)」としているようです。
2月のコラムでご紹介したように、米ドル/円のターゲットを毎週のように上げていくような相場展開になるかどうかは、結局、4月27日(金)の日銀金融政策決定会合しだいということになりそうです。
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日銀当局者のコメントから、彼らの意思は十分に伝わりました。あとは、実際の内容を見てみたいといったところでしょう。
なお、為替市場ではあまり注目されていませんが、債券市場では、この会合後に公表される「日銀展望レポート」を注視しているとのことです。
■カナダ中銀が将来の利上げを示唆した!
さて、このところは日米欧の主要国はもとより、中国などのいわゆるBRICsでさえ、金融緩和の傾向にあります。インドも先日、50bp(0.50%)の利下げを行いました。
そのような中で、カナダ中銀の4月17日(火)のコメントにマーケットから驚きの声が上がっています。
「カナダ銀行(中央銀行)は17日、政策金利である翌日物金利を1%に据え置いた。予想より堅調な経済や物価上昇などを受け、将来利上げを行う必要があるとの認識を示した」(出所:ロイター)
前述のように、日銀は追加緩和の方向にあり、RBA(豪州中央銀行)も5月の利下げが濃厚となっています。
このようなグローバルな環境下で、カナダ中銀のみが将来の利上げを示唆したのです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:加ドル/円 日足)
これを受け、加ドル/円は久しぶりに82円台まで上昇しており、ヘッジファンドの友人も、ユーロ/加ドル、豪ドル/加ドルのオプションを物色しているとのことです。
当面は、将来の利上げを示唆したカナダ中銀と、カナダの動向に注目しましょう。
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