昨日の欧州時間の序盤では、ユーロ売りが極まった。ユーロポンドは0.7950割れをトライし、ユーロ円は101円台に突入。欧州株が大きく下げて始まったからだ。ユーロドルも1.26台に入ってきているので、私もぜひとも売りたいところだ。目先は株安が進行しているのでリスク回避のようにふるまっているが、依然としてドルの短期金利の上昇が続いており、ドル高のファクターも加わっている。
ドル円もきっと上がるのだろうが、リスクオフの側面を重視して、日本円をショートにするわけにはいかない。それにユーロドルはちょっと1.26台の後半でスタックしていたので、なかなかユーロドルを思い切り売り込んでいく気にはなれなかった。
そうしているうちに私が注目していた米ドルの短期金利の先物価格が元に戻ってきた。これでは突っ込んだドル買いをしていくための理由に欠けることになる。まあイギリスの指標やBOE(英中銀)インフレ報告まで待つしかないか。
インフレ報告はさほど何も期待はされていなかったが、ユーロポンドが際どいレベルにいるので、間接的にユーロの動きに影響を与えることから無視はできない。インフレ警戒とか利上げに関して前向きの意見でも目立つようならば、即座にポンド買いが集まり、ユーロポンドは売りのストップ注文を誘発しつつ0.79台すら割り込んでくるかもしれない。
そうなるとユーロドルも無傷ではいられないだろう。そういう心配をしながら時間を待ったが、結果は反対のものとなった。当面インフレ率は2%を越えないだろうという予測だ。これでポンド金利の先高感はまったくなくなり、これまでたまりにたまっていたポンドロングの投げ売り場と化した。
ユーロポンドは0.8000の手前までジャンプした。ユーロドルはそれほども動いていなかったが、1.27台には戻してきている。ユーロクロスの面から見て、これで完全にユーロ売りでは臨んでいけない状態になってしまった。
ユーロドルの多少の戻りを見て安心したせいか、マーケット全体も落ち着いてきた。欧州株もグローベックスでの米国株も急速に値を戻して、ユーロ円も102円台の中盤まで回復。なんだか緊張感がなくなってしまい、面白くなくなってきた。なんとなく何もせずに終わりそうな気分。
そして実際に出てきたアメリカの経済指標は良いものが並んだ。それによってリスクテークが盛んになり、米国株が大きく戻す過程でドル円も80.50を越えたりもした。手が出そうもないので、今日も早く寝てニューヨーククローズ間際から参戦することにした。
今朝も早起きしたが、ユーロドルは1.2700から1.2750のレンジとなっているようで明確なイントが沸かなかった。いくらユーロのショートカバーが入るといっても、1.2800を下回ってきてからはテクニカル面からのユーロ売りのオファーも出てきているようで、簡単には上がらなさそうだ。むろん私も引き続きユーロドルを売り目で見ているのだが、1.27台というのは動きづらいものがある。売っても買ってもなんだか苦しむ気がするのだ。
今晩も注目は欧州の動向となるだろうが、よほど新奇な材料でも出ないと、ユーロもダイナミックに動くことはないのだろう。多少の悪い話しでは、もうマーケットに耐性が出来ているようにも見える。
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