昨日の海外市場ではドル円は79円台のミドルで、ユーロドルは1.25台の前半で始まった。それにしても、このところドル円のほうはさっぱり動かなくなってしまった。80円台まで上がっていくのもイメージできないし、78円台に落ち込んでもすぐに買い上げられて79円台に戻りそうな感じである。
こんな状態では、みんなドル円をやろうという気になかなかなれないため、世の中的にもドル円の取引量は減ってきて、余計に動かなくなってしまっているのだろう。一方のユーロドルだが、こちらのほうもいよいよギリシャの再選挙を控えて動きを鈍くしている。同じ手を出すならば週が明けて体制が判明してからでも遅くはないという様子見姿勢がありありとしている。
さてその肝心のギリシャ問題に関しては、いろいろな観測が飛び交っている。昨日はドイツ誌にギリシャがまもなく3回目の支援要請をするだろうという記事が出ていたようで、欧州時間はこれのため、ユーロドルの頭を押さえつけられる格好となった。それでもユーロドルは狭いレンジにはまったままだったので、私としてもどうも手が出なかった。
アメリカの経済指標が出たけれども、こちらの方はまちまちであったが、やや景気の伸びのスローダウンを示唆するものともいえなくもなかった。総じてドル売りの展開となり、ユーロドルが1.26台を見るにいたる。この間、ユーロポンドの大きな買いが出たらしいということだが、確かにポンドは独歩安の様相だ。1.26台ではつまらない。私はニューヨーククローズを見ることにして、早々に就寝した。
早朝、またまたギリシャに関する話題が出ていた。預金の引き下ろしで人が行列をなしているとか、食料品の買いこみを行っているとか。週末に近づくにつれて、こんな話ばかりになるのだろうなと思いながら、ユーロを売りたくなってきた。すでに1.26台からは滑り落ちていたが、前回の持ちあがりも1.26台だった。その辺が抵抗しているのだろう。
私は1.2577で売り込んでアジア時間まで持つことにした。ニューヨーククローズ後にムーディーズがスペイン国債の格下げを3ノッチも行ったが、ユーロの下げは限定的だった。アジア時間ではユーロドルは私のコストを中心に上下10ポイントという感じだ。ランチタイムにグローベックスで米国株がラリーしたが、それによってマーケット全体がリスクテークに傾くことはなく、やはり海外勢待ちの状態が続く。
今日の欧州時間でもスペインやイタリアの国債価格の動向が気になるところだが、早々にユーロ導入以来の利回りの高さを実現してきた。もうちょっと時間をかけて確かめないといけないところだが、とりあえず材料的にはユーロに重しがかかる格好となっている。私もいちおうは1.2600でロスカットを設定して様子見している。
今晩はアメリカのCPIと失業保険が出るが、よほど大きな予想との食い違いがない限り、マーケットは反応しづらいだろう。やはりトピックの中心は欧州の信用不安であり、それに付随して出てくる欧州発の要人発言だ。ギリシャ選挙も近付いてきているので、より現実的なコメントが出てきてもおかしくはない。すでに一部にはギリシャがユーロ離脱になったケースを想定しての意見も出だしている。とにかくマーケットとしてはリスクオフの方向には動きやすいのはほぼ確実のようだ。
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