先週末のニューヨーク相場では、再び政策期待が強まることとなった。昼間に発表された中国のGDPが予想よりも悪かったということで、中国が何か刺激策に取り組んでくれるのはないかというものだ。それを受けて株価は上昇。ニューヨーク市場では始まってからというもの、ひたすら上がるだけだった。
それまで弱い足取りを示して、今年の最安値を更新していたユーロドルも反転。リスクオンということで1.22台を回復して終了している。ユーロ円も戻ったとはいえ、依然として円高レベルであることに変わりはない。またユーロポンドはひどくて、ほとんど戻りもなく下げたままでクローズ。翌週の突っ込み安値をトライしにいくときの挙動が楽しみという状況でクローズした。
JPモルガンの決算は注目されたが、これによってリスクテークが盛んになったとは思われない。なぜなら発表直後にグローベックスで米国株が急上昇していないからだ。決算内容はアナリスト予想を上回ったとはいえ、安心感を与えたのは前四半期の特損分のアマウントが想定の範囲内だったというところに尽きるのだろう。たしかに金融セクターがリードしての株高なので、結果から見ると決算発表のためと言われかねないが、米国株の買いは一部のプログラム買いという機械的なものが出動されたからだともいう。
私としては、その反対の動きが月曜日の海外市場で出るものと思いたい。そこで依然としてドル円のショートをキープしている。しかし先週末の相場があれだけリスクテークが進んだというのに、ドル円がさっぱり上がらなかったのには驚かされる。私はいつ損切りさせられてもおかしくない状況であったのだ。円金利の相対的な高まり以上に、何かドル円が上がらないだけの構造的問題が生じているのかもしれない。
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